2017-01-01から1年間の記事一覧
4月30日日曜朝、大統領就任100日目を記念する『Face the Nation』のインタビューに応える形で、トランプ氏は北朝鮮の金正恩について「かなり賢いやつだ」と発言している。 Donald Trump: N Korea's Kim Jong-un a 'smart cookie' - BBC News [「人々は、『彼…
ジョシュア・ポラックと言えば、「この人をおいて、北朝鮮について語ってはいけない」北東アジア地域の軍事情勢やミサイル拡散問題の専門家である。彼は米国が北朝鮮に対して先制攻撃を行なうか、否かの是非を、それぞれの利点と失点をあげて考えている点か…
シリアのアサド政権が自国民に対して化学兵器を用いて虐殺を行なったことは、世界が認めている。これらの化学兵器は恐らく、イラク戦争が起こる前に、フセイン政権によりシリアに運ばれたものだ。 Inside the Ring: Syria, Iraq and weapons of mass destruc…
何人かの方々から北朝鮮の齎す脅威についてのご質問を受けた。諜報活動の専門家に言わせれば、残念なことにアメリカには北朝鮮に対する諜報網は無く、核戦争に至らなくても、韓国と日本は共に通常兵器での戦火による被害を被る距離にある。 Why North Korea …
4月4日火曜日、シリアのアサド政権が、反政府派の拠点の一つとなっているイドリブ地方を化学兵器を用いた爆弾攻撃により、子供や、まだオシメを履いている赤ん坊を含む市民少なくとも70人を殺害した。 Chemical Attack in Syria Puts Focus on Trump Policy …
世界の悲劇と言われている過去の出来事の、その壮絶さを図る測りに、被害者の数の大きさが取り沙汰される。一概に『虐殺』と言われても、被害者の数は複数(最小は二人)から何百万人にまで登り、その悲劇がやはり数の多さで測られるのも、ある意味当然だろう。…
インドネシアにおいて、夫以外の男性と一緒にいる現場を見られた女性が、イスラム教シャリア法の定めに従って、むち打ちの刑に処せられた話題がありました。勿論こうした処罰は至る所で行なわれており、証拠やきちんとした近代的裁判なしで、女性が石打ちや…
ロシア政府内の腐敗を暴露し、『プーチンが最も恐れる男』と呼ばれ、ロシア民主化運動の指導的立場である弁護士のアレクセイ・ナヴァルニィが逮捕された。彼が主催した「反腐敗デモ」はロシア連邦内の90カ所以上の都市に広まり、各地では何千人もの人々が集…
最近私は、知日派のアメリカ人と議論を交わすことが多い。 勿論、アメリカ人と言っても様々な考えがあり、ナショナリストや保守派から始まって、左翼、リベラル派まであるのだが、一致しているのは、「日本の評判は、中韓の流すヘイトスピーチやプロパガンダ…
カリフォルニア州グレンデール市に設置された慰安婦像撤去を巡る裁判が、グレンデール近郊に住む日本人によって起こされたのは記憶に久しい。この裁判は現地の裁判所で一審、二審とも原告側の訴えが退けられているが、この判決を受け、原告側は先月、連邦最…
最近の事だが、ホロコースト否認者として有名な英国の歴史家、デイビッド・アーヴィングの起こした裁判を扱った『The Denial』という映画を鑑賞した。これはアーヴィングが、自分自身を「反ユダヤ主義であり、歴史の事実を歪曲している嘘つき」と呼んだアメ…
ロシアの副首相ボリス・ネムツォフが、深夜12時近く、モスクワのボリショイ・モスクワレツキー橋を渡っている最中、背後からの銃撃による4弾発を頭や胴体に受けその場で即死したのは2年前の2015年2月27日の事である。プーチンによる恐怖政治や同僚への迫害を…
以前も書いたが、ナショナリズムとは、自国を美化する神話を含んだ国家意識と共に、国民を別の集団に反対してまとめる主義を指す。ナショナリズムは、米国、日本、ロシア、韓国など、多くの国に存在し、その主張には、他国のナショナリストには共感し得ない…
「日本政府は慰安婦像を合意の精神への違反だと考える。しかし政府の管轄外にある市民団体の行動に対する日本によるハイレベルの応酬は、モグラ塚から山を作るようなものだ。極東地域におけるアメリカの同盟国同士の協力関係が重要である時に、日韓関係を危…
学校法人「森友学園」が運営し、教育勅語の唱和や「愛国心と誇りを育て」る教育を幼稚園児に施すことで知られる『塚本幼稚園』が、保護者に宛てて「邪(よこしま)な考えを持った(名前は日本人なのですが)在日韓国人である・支那人であるそれらを先導する…
人間には、自分の聞きたい話だけを聞き、自分にとって都合の悪い話は全く無視するか、全く別の解釈を加える傾向があるのかもしれない。あるいは、自分の好むストーリーを語ってくれる語り部だけを集め、好みの証言集だけを聞き、満足する傾向もあるのかもし…
大統領就任直前のトランプ氏は、ここ何十年かの外交慣例を破って、台湾の蔡英文からの大統領当選への祝辞を受け、電話会談を行なった。それに対するメディアや外交、軍事、安全保障専門家からの猛烈な批判を浴びたトランプ氏は、「何億ドル分もの武器を売っ…
ナショナリストと呼ばれる事に抵抗を感じ、「私はナショナリストではなく、愛国者です」と主張する方が多くいるが、ここでは主観や『自称』ではなく、客観的な定義の上で、違いを述べたいと思う。 ナショナリズムとパトリオティズムの違いについて、多くの人…
挑発的で、『反中国』とも受け取れる発言をするトランプ氏の大統領就任をもって、トランプのアメリカは、南シナ海における中国の軍事拡張に真っ向から対決するのではないかと期待する声が、日本のメディアや言論人にはあるようだ。 期待や夢想、幻想、或いは…
トランプ大統領のアドヴァイザーであるスティーブン・バノン氏は、5年以内の中国との戦争を示唆している。 Donald Trump's closest advisor Steve Bannon thinks there will be war with China in the next few years | The Independent こうしたトランプ政…
私は、トランプ大統領の主張する「アメリカ・ファースト」というスローガンに対して、なぜ日本人が嫌悪感を持たないのかが理解できない。このスローガンに対しては、保守派の政治評論家ビル・クリストル氏も「米国大統領がアメリカ・ファーストを連呼してい…
トランプ氏が大統領選に勝利した原因は、トランプ支持者の熱意にはない。 トランプの選挙ラリーに行ってみたという日本人が「トランプ氏への熱気は、凄まじい。あの熱気を見て、トランプ氏勝利を確信した」と意見するが、『熱気』という、主観を通してしか測…
どこの国でも、ナショナリストたちは、自国を美化する神話には興味を示すが、自国へ深刻に影響を及ぼす現実の安全保障や経済にはあまり関心を持たない。彼らにとって守るべきは『名誉』や、「他者に何と言われるか」であり、国の平和や近代民主主義、自由主…
83歳になられた今上天皇が、高齢を理由に公務への差し障りがあるとして、譲位の願いを述べられている。憲法に定められ、また、ご自分の義務感から、歴代の天皇に勝る公務の量をこなしてこられた平成の明仁天皇に対する国としての配慮は、天皇ご本人がご自身…
トランプ新大統領の就任式から一夜明けた21日、昨日のトランプ大統領就任式を見ようと駆け付けた群衆を遥かに上回る数の女性たちが、首都のワシントンDCやシカゴ、ロサンゼルス、ニューヨーク、タラハシーなど全米各地でトランプ大統領に反対するマーチを行…
昨今の一部保守派に見られるプーチン・ロシアへの期待感や親近感は、ヴラジミール・プーチンという独裁者の醸し出すイメージに操作されているだけで、ロシアの実態を無視した非論理的な感情論である。 ロシアは、近代化された中国の軍に対して立ち向かえるよ…
1979年米国に亡命した後、1982年には米国議会で日本におけるKGBのスパイ活動を暴露したスタニスラフ・レフチェンコの書いた「On The Wrong Side」を読んでいる。 レフチェンコはアメリカに亡命した後、ロシア国内での死刑判決を受けているが、KGBが彼の米国…
パレスチナという国家がなぜ必要なのかについては、殆ど議論されていない。かつての独立国であり、現在中国共産党によって民族・文化浄化の危機に瀕しているチベットや、何世紀もに渡って独立を叫んできたクルドという国家ですら存在しない今日、なぜ迫害さ…
AK: 次に、宗教的な面から見ていきますが、宗教的なユダヤ人にとっては、この地は神からユダヤ人に与えられた土地です。聖書の時代には、現在論争になっている「東エルサレム」や「ヨルダン川西岸地区」などが、当時の殆どのユダヤ人が住んでいた土地であり…