「選挙が盗まれた」という虚言と米国議事堂襲撃事件に至るまで

 

ドナルド・トランプとその支持者

「私が5番街の真ん中に立って誰かを撃っても、票を失なう事はない」

アイオア州の予備選を控えたドナルド・トランプが自身と支持者の強いつながりを豪語したのは、今から5年前の2016年1月だ。人通りの絶えないニューヨーク5番街の真ん中で堂々と殺人という罪を犯しても、彼の支持者は忠実に彼について来るという意味だ。トランプを熱心な支持者との関係は、トランプが正しい事をしているか否か、トランプが憲法に則り政治を行なうか、選挙公約を守るか、不正腐敗を行なうか、嘘をつくか、或いは中絶反対の立場をとるか、或いは賛成の立場をとるか、更にはキリスト教徒となるか、イスラム教徒となるか等とは、全く関係が無い。「殺人という、言い逃れの出来ない不法行為を犯しても、支持者はついて来る」と言っているのだ。

2016年の大統領選挙を控えた頃、私は何度もトランプ支持者と議論した事がある。トランプ・ビジネスやトランプ本人による不正や、マフィアとの繋がりは、何年も前からファイナンシャル・タイムズなどで既に報じられており、トランプについては、ニューヨーク出身の民主党員が、共和党から立候補する為に急遽共和党に移籍したとも思われていた。トランプの人格も、他の共和党政治家とは明らかに違っている。トランプが掲げる公約も実現不可能なものが多い。言っている事の辻褄が合わなかったり、前日の発言とは正反対の発言を行なっていたりする。ところが多くのトランプ支持者はトランプがどの立場を取っても支持をすると言う。(因みに私は、トランプの欠点を全く無視してトランプを支持する人々を「トランプ支持者」と呼び、トランプの欠点を知りつつ、選挙においてトランプに投票する人々を「トランプ投票者」と呼んで区別をつけている。ここで取り上げているのは「トランプ支持者」である。)

「あんたたちはわかっていない」一人の支持者はトランプに対する彼の忠誠心を理解しない他の保守派にしびれを切らしたように言った。「俺は、トランプが俺の家に侵入をしてきて、寝室で寝ている俺を銃で撃っても、俺はベッドから這い上がって投票所に行き、トランプの為に投票するよ。」

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      トランプ支持暴徒に襲われる首都ワシントン・DCの議会議事堂

トランプ支持者がトランプに対して抱く無条件な忠誠心は、他の政治家と支持母体との結びつきとは違う。一番近い例えは、カルト教団のリーダーとその信者との関係かもしれない。尤も、オバマ大統領を支持していた人々もカルト的傾向がある。但しオバマにはトランプに比べてずっと一貫性がある。トランプのように、昨日言った事と今日言う事が正反対だという事は、オバマには無かった。一方、トランプ支持者たちは、トランプが発言の内容を変えても気にする事は無い。トランプの言う事であったら、どんな事でも狂喜して受け入れる。トランプが北朝鮮との戦争を示唆すれば、その強気な姿勢を熱心に支持し、金正恩を礼賛すれば平和路線を支持する。トランプ支持者の多くは、トランプの政策や方針が好きで彼を支持しているのではない。言ってみれば、彼が「正しい」から支持しているのでもない。「家に侵入し、無抵抗の自分を拳銃で撃っても、彼を支持をする」という発言通り、トランプが犯罪を犯しても彼を支持をする、その魅力が彼にはあると言っているのだ。

トランプ当選後の4年間、毎時間のようにトランプはツイッターに向かって政敵を冒涜したり、メディアを罵ったり、突然の政策発表を行なったり、或いは側近や閣僚を追放したり、時には意味不明の発信を行なった。その間、不法移民親子の隔離収監政策や、メキシコとの国境沿いの壁建設費を巡る議会との衝突で、国家非常事態宣言や政府のシャットダウンを行なうなど、多くの国民からの強い批判を浴びた政策や、選挙資金を利用して性的関係を持ったポルノ女優に口止め料を支払った問題、ウクライナ大統領との電話会談における「見返り」問題、またそれを発端とした弾劾、コロナウイルスを「ただのインフルエンザ」と軽視し、初期の対策ミスやマスク着用の拒否など、普通の大統領や政治家であれば致命的な失敗と見做される失政や、言動の問題などが多々あった。しかしながらトランプの支持率が、それほど浮き沈みを見せた事は無い。トランプに反対する人々は何があってもトランプを評価しないが、トランプを支持する人々は何があってもトランプを評価してきたのだ。

病的虚言癖の持ち主

トランプは2015年8月には「私は不満を言う。勝つまでは言い掛かりをつける」と答え、2016年2月の共和党予備選でのアイオア州の選挙では勝利した「テッド・クルーズ議員が選挙を盗んだ」と主張していた。クルーズについてのトランプの嘘はそれだけには止まらない。「複数の女性と不倫関係を持った」「父親はケネディ大統領暗殺に関わった」「クルーズの夫人に関する悪い情報を流出する事も考えている」等、キリがない。これに反論する形でクルーズ氏はトランプ氏について「彼は病的虚言癖のある人物で、口から出る言葉の殆ど全てが嘘である。真実と嘘の区別がつかないのだろう」と答えている。

ワシントンで政治を行なう人々の全てはトランプの病的虚言癖について認めている。トランプが共和党予備選に勝利したあと態度を急変させた共和党議員たちも、予備選の段階では「トランプを当選させてしまえば、共和党は大変な事になる」と考えていたのだ。

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    ドナルド・トランプは病的虚言癖の持ち主だと述べるテッド・クルーズ

「トランプ支持者に言いたい事は、あなた方が誰なのか、なぜこの男が好きなのかはわからない。」「彼は変人だ。彼は狂人でもある。大統領の職務に就くのに相応しい人物ではない。」「もし我々がトランプを共和党候補者として指名すれば、彼によって党は崩壊するだろう。それは我々にとって当然の報いなのだ。(リンゼイ・グラハム現共和党上院議員)」

「彼は自分がした事が何であっても、相手がそれしていると訴える。彼には嘘と真実の区別がつかないのだ。この国がかつて見た事の無い自己愛の持ち主で、様々な嘘を混合させている。(テッド・クルーズ現共和党上院議員)」

「ドナルド・トランプは、私が自分の子供に幼稚園でしてはいけないと教えたその全てです。(ニキ・ハリー)トランプ政権元国連大使」

「ドナルド・トランプは、先日、『(大統領としての)自分が兵士にしろと命ずる事は、(戦争犯罪であっても)兵士はそれをしなければならない』と答える人間だ。 (マイク・ポンペオ現国務長官)」

「私は、トランプが憲法を読んだことが無いと思う。何が憲法に書かれているか知らないのではないか。(グレン・ベック・保守系ラジオホスト)」

「ドナルド・トランプは詐欺師です。(マルコ・ルビオ現共和党上院議員)」

私がここで挙げて人々は全て共和党員及び共和党議員であり、現在は全てトランプ派として知られている人々、或いはトランプ政権で働いている(た)人々だ。彼らだけではない。ケリアン・コンウェイ元トランプ大統領上級補佐官やケイリー・マケニー現報道官なども、トランプ氏の人となりを「信用されるべき人物ではない」と、厳しく批判していた人々だ。これらの人々に共通するトランプへの批判は、トランプ氏には病的虚言癖があるという点だ。

トランプ氏の虚言癖について、指摘し、批判しない方がおかしいだろう。クルーズ氏の父親は、本当に故ジョン・ケネディ大統領の暗殺に関与していたのか。関与していた筈が無い。本来ならば名誉棄損そのものの中傷である。但しあまりにも馬鹿らしい虚言である為に、誰も真剣に取り合わなかったのだ。クルーズ氏は本当に不法を行なって選挙を盗んだのか。これも事実ではない。クルーズの妻には暗い秘密があるのか。これも特に無い。恐らく長年の友人であるデイビッド・ペッカーが所有する『ナショナル・エンクワイア―』のような三流ゴシップ雑誌にでたらめな記事を書かせ、スキャンダルを作り上げるつもりだったのだろう。ところがトランプの虚言癖が真剣に問いただされた事は無い。それは恐らくトランプ氏の虚言癖が威勢の良さを表すものとして受け取られ、大言壮語をする派手な人物として有名になっていたからだろう。彼にはそもそも、言葉に注意をしながらも真実を語る政治的誠実さなどは求められていなかったのだ。

トランプ氏の虚言、嘘、偽りの数々は、ワシントン・ポスト紙が数えていたが、2020年7月に2万の虚言を記録したきりだ。(*2)  同年10月には、一日平均が50回の虚言、及び嘘と数えられている。(*3)  今はいくつになったのかも知らない。勿論、保守派の中には、メディアの偏見や不正確な報道を取り上げてこれらの数が行き過ぎであると異議を唱える人もいるだろう。しかしトランプ氏に虚言癖が無いと真に信じる人はいるだろうか。もしトランプに虚言癖が無いならば、クルーズ氏の父親は、本当にケネディ暗殺に関与していたのか。メキシコとの国境沿いの壁は建設され、資金はメキシコによって支出されたのか。政府支出を増やして景気回復を狙う為の「プライミング・ポンプ(呼び水)」という言葉を発明したのは、トランプ氏なのか。(*4) 税金について、選挙法について、経済について、軍事作戦やISIS、ウイルス、裁判所について、一般法律について、借金、政治家について、貿易、ヴィザ、政府システム、ソーシャルメディア、ドローン、技術、再生可能エネルギーについて、トランプ氏は専門家を含む誰よりも知っているのか。

そうでは無い事は、それほどの思慮や考察に依らなくても、常識さえあれば理解できる。一人の人間が全ての分野について「誰よりも知っている」筈が無いのだ。これらの虚言について、特に選挙中の対抗馬であったテッド・クルーズに関する虚言について「選挙中の、対抗馬や政敵に勝つための発言」として片付ける人々は、それでは大統領である現在、選挙に勝つために彼が繰り返した「選挙が盗まれた」「ジョー・バイデンが、…」「民主党が…」「ヒラリー・クリントンが…」「ハンター・バイデンが…」などは、どこまでが真実なのか。

トランプ支持者、擁護者らは、トランプの虚言癖には薄々感づきながら、彼の口からでるその一つ一つの言葉のうちの、何が嘘であり、何が嘘ではないかに関心を持たない。彼らとトランプの繋がりは真実にあるのではないからだ。ではトランプと支持者は何によって繋がっているのだろう。

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                議事堂に押し入る暴徒

議会議事堂襲撃

2020年の大統領選挙が行なわれる数か月前から、トランプは「選挙が盗まれる」と主張していた。これは各種意識調査だけではなく、一重に自身の陣営が行なった有権者の意識調査からもトランプの敗北が伝えられていたからだろう。選挙敗北の後にも敗北を認められず、各州にやり直しを求めたり、法廷に票の取り消しを訴えた裁判を起こしたが、その全てに敗北する。トランプはツイッターを通して、1月6日に行なわれるバイデン選出への反対を行なう呼び掛ける。「我々は立ち上がり、戦わなければならない」と言うのだ。当日、一万人を超すトランプ支持者たちが首都ワシントンDCに集まり、米国議会議事堂を襲撃した。その直前にはトランプ本人が支持者らに語り、選挙が彼から盗まれたことを訴えている。「我々は決して諦めない。我々は決して敗北宣言しない。そして今、我々は議会議事堂へ向かう。」「議事堂で行なわれている認定プロセスに反対しなければならない」トランプ自身も(バイデン氏選出に反対する為に)議事堂へ向かうと言っていたのだ。(*5)

全米各地から集まった多くの支持者たちは、トランプの言う「選挙が我々から盗まれた」という主張を信じている。「ドミニオン投票機がトランプ票をバイデン票に変えたのだ。証拠はユーチューブにある。」「共和党員の州知事も、投票所の職員も、州裁判所や連邦裁判所の判事らは、数多の証拠を退け、不正工作に加担している。」「バイデンが勝てば、アメリカがアメリカでなくなる。」「ジョージ・ソロスの資金とヒラリー・クリントンが絡み、子供たちが誘拐され、未成年の子供に売春させるジェフ・エプスタインの組織に売られている。」「連邦最高裁のジョン・ロバーツ裁判所長は、未成年の子女を売春させる組織に関係しており、トカゲ連隊に脅されている。(*6)」

勿論これらの陰謀説に証拠は無い。これらの陰謀説を流しているのは、トランプ陣営の弁護士であったシドニー・パウエルや再選委員会の担当弁護士であったリン・ウッドである。ルディー・ジリアーニ弁護士やトランプ自身もこれらの陰謀説を示唆している。特に悪質なのは、ウッド弁護士だろう。彼はオバマ政権時代にはオバマ大統領への寄付を行なっており、前回のジョージア州の上院選挙では、共和党現職であったデイビッド・パーデューに対抗する形で民主党のジョン・オソフを応援していたのだ。ウッドは1月5日のジョージア州選挙において、現職共和党議員らが共和党支持者らの票を得るに値しない事を熱心に演説して回っている。「トランプ大統領を充分に守っていない」と言うのだ。トランプに至っては「選挙は盗まれている」「ドミニオン投票機によって、票が入れ替わる」を繰り返し、2か月前の選挙では有利であった現職共和党議員らはこうして敗れた。ジョージア州の結果を以て、共和党は上院においても少数派となった。

オバマ大統領支持者であったウッドが、なぜトランプ支持者となったのかはわからない。しかしながら彼はジョージア州選挙や6日に行われた議会における時期大統領選出の審議プロセスを前に、「マイク・ペンス副大統領への銃殺隊による処刑」を呼びかけていたのだ。彼はこの主張を悪びれることなく「トランプ大統領を守り切っていない」と説明している。(*7)

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   議事堂前広場に設置されたマイク・ペンス副大統領の首を吊る為の首吊り台

因みに、「ドミニオン投票機がトランプ票をバイデン票に変えている」という陰謀説は、州による手作業の数え直しの結果、投票機を使った計算と手作業による計算に於いての違いは数十票程であり、殆ど無かった事が監査の結果から判明している。しかも当然ながら、これは不正というよりも誤りであるだろうし、投票機の方が正しかったのか、手作業に誤りがあったのかは不明である。この程度の差では、市の選挙結果であっても覆す事は出来ないし、この程度の誤りは、全世界の国のどの選挙でも行なわれているのだ。

勘違いが多いようだが、選挙というものは完璧ではない。「誤りの起こり得ない、完璧な選挙」というものあるとすれば、それは中国や北朝鮮、ロシアのような、政府側が工作する、対抗馬すら存在しない選挙だろう。民主主義社会の選挙では一つの不正行為や一つの誤りも起こらない選挙というものは存在しない。出来るだけ不正や誤りが存在しないように、いくつもの確認プロセスを通し、両側の監視のもとに開票、計算や集計が行われるのだ。トランプ陣営が「選挙が盗まれた」と主張するどの地域、どの投票所(開票所)でも、共和党や陣営側の監査が入らなかった場所はない。

「死者による不正投票」はトランプ支持者によるものもある。しかしこれらはどんな小さな市の選挙結果を覆せる不正数ではない。その他、挙げられているどの疑いや不安材料等を考慮しても、2016年、2012年の選挙の選挙を含む、歴代の米国政治選挙でも存在した不正や不法行為とは違う、大規模なレベルの不正が2020年の選挙にあったという証拠が皆無である。だからこそトランプ政権下のウイリアム・バー司法長官やクリス・クレブ国土安全保障庁サイバーセキュリティー部長らが「選挙結果を覆すレベルの不正工作の証拠は無い」と答えているのだ。

また「証拠は裁判所が認めていない」のではない。そもそもトランプ陣営の弁護士らが裁判所に提出していないのだ。裁判所に提出する為には、誰がいつどのような目的で録画したのか、誰が何をしているのか、わからないような動画では証拠とはならない。例えば「同じ票が集計所の職員によって何度も数えられている」と言われている動画では、その動画に登場する職員からの証言が必要となる。職員の証言が、動画制作者が注釈している内容と違えば、勿論不正への証言とはならないし、嘘の証言をすれば偽証罪に問われる。あやふやな情報や伝聞では物的証拠として裁判所に提出できないのだ。しかもペンシルバニア裁判所への書類では、トランプ陣営弁護士は「不正工作を示す証拠は無い」という同意書に署名をしている。その他の州への法廷でも証拠は無いと認めている。「疑いがある、噂がある、だから選挙を無効にしてくれ」と言っているに過ぎない。「疑いがある」だけで不正の証拠となるならば、言い掛かりやでっち上げがまかり通る事になる。ヤクザ社会ではそれでも良いだろうが、法の支配に則った社会ではそうとはならない。本来、不正の証拠は訴える側が立証する義務がある。「証拠がない証拠を出せ」などといったヤクザ論理は成り立たないが、強いて挙げるならば、「トランプ陣営弁護士団が、証拠はないと裁判所に対して認めている」事こそが不正の無い証拠である。嘘をつけば偽証罪に問われる法廷の場に対して「証拠はない」と弁護士団が認める言いがかりを社会が認める訳にはいかない。

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 暴徒に消火器でもって頭部や身体を殴打され殉職した警察官のブライアン・シクニック

トランプは、次期大統領承認審議プロセスにおいて、トランプ氏が負けた激戦州の選挙人票を認めず、それぞれに州に戻し、選挙のやり直しを即すようペンスに求めたが、ペンスはこれに「憲法上、副大統領にはそのような権限は無い」と答え、トランプを激怒させている。ペンスの解釈は正しい。憲法が副大統領に認める権限は選挙人の投票を数える事で、これは儀式的な意味しか持たない。実際に各州が投票した結果を覆す事は出来ないのだ。第一、もし副大統領が勝手に次期大統領を決めて良いならば、2000年の選挙でジョージ・W・ブッシュ候補(当時)に敗れたアル・ゴア副大統領(当時)は、自分自身を選出すれば良かったではないか。2008年の大統領選挙では、ディック・チェイニー副大統領(当時)が、バラク・オバマ候補(当時)ではなく、同じ共和党からのジョン・マケイン候補(当時)を選出する事も出来た筈である。2016年に至ってはジョー・バイデン副大統領(当時)は、ドナルド・トランプ候補(当時)ではなく、民主党からのヒラリー・クリントン候補を選出する事も出来た。もし、副大統領が理由を付けて、各州選挙人が投票した結果を指し戻したり、覆す事が出来たら、である。ところがそのような憲法解釈は、どんな政治家や学者も行なっていない。どのようにトランプ氏が癇癪を起し、怒りをぶつけても、ペンスには憲法で認められている権限を越える事は出来ないのだ。

共和党上院議員の中にはテッド・クルーズやジョシュ・ハウリーを筆頭に「10日間の監査の期間を設けなければ、激戦州による票を認めない」と反対する議員が11人出た。ルディー・ジリアーニは、何人かの共和党議員に電話をし、明日には不正工作の証拠が出るから、審議を出来るだけ伸ばすよう訴える。トランプがホワイトハウスに引き上げた後は、トランプやジリアーニの要請を無視して始まる審議に、トランプや支持者の怒りが高まっていた。ジリアーニがトランプ支持者に向けてスピーチをする。「戦闘による法廷を開こう」

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            暴徒乱入を受けて身を隠す議員たち

審議を始めるにあたって、議会では共和党のミッチ・マコーネル上院議長は「36年間にわたる議員生活の中で一番重要な票であった」とし次のように述べた。

「我々の前には、選挙の結果を覆すような大規模な不正を示す物は何も出されていない。また一般(有権者)による(不正が行なわれたのではないか)という疑いも、その一般有権者の感じる疑いそのものが証拠の無いまま煽動されてあれば尚更、次期大統領の選出を遅らせると言った過激な行動を正当化する事は出来ない。」(*8)

マコーネルの演説は、普段は亀のように寡黙で温厚な彼の演説の中で、ひときわ優れていた。選挙に負けた側が毎回「選挙結果を認めない」という負のスパイラルに陥ってはならない。我々の先祖が勝利した時だけではなく、敗北した時にこそ見せた、愛国心から来る勇気を奮い立たせなければならない。国を二分する復讐心の終わりの無いスパイラルよりも高い使命がある事を思い起こさせる演説であった。

ところがマコーネルの演説が終わり、ペンス副大統領がトランプ大統領から来るひどい怒りとプレッシャーを感じつつ票の結果を読み上げ、バイデン候補が次期大統領であると宣言する頃には、外ではおよそ一万人あまりの熱心なトランプ支持者たちが議会を取り囲み、議会建物の中に侵入して「ペンスはどこだ」「ペンスを首吊りにしろ」と探していた。議事堂前の広場では、首吊り代が設置され始める。

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       バイデン選出審議で演説する共和党のミッチ・マコーネル上院議長

普通の、善良なアメリカ人

メディアによって報道されたり、あるいは自分たちで投稿した写真や映像を見る限り、議事堂に乱入した殆どのアメリカ人は、ごく普通のアメリカ人にも見える。映像の中には、修学旅行の学生のように、秩序正しく議事堂の中に進み入る人々もいる。彼らはフレンドリーで、楽しい事が好きな、普通のアメリカ人ではないのか。ソーシャルメディアには、徐々に、議事堂の中にいる議員やメディア関係者などから「緊急避難命令が出た」「私は無事です」「銃声が聞こえました」などのメッセージが投稿され始める。その中には、誰が撮影したのか、ナンシー・ペロシ下院議長がイスの陰に隠れているものもある。けが人が出始めたと報道される。数時間後には何人かが入院し、その中には重体に陥っている人間もいると言う。けが人の中には警察も含まれているらしい。整然と並んで議事堂に入り、建物の中を自由に見物したり、自分の携帯電話で写真やビデオを撮影するような、言ってみれば呑気な光景もあった一方、別の場所では、暴徒化した圧倒的多数のトランプ支持者が、警察やバリケードによる制止を振り切って議事堂の中に入り込んだようだ。恐らく、群衆心理も働いたのだろう。議事堂の建物の外側を上る暴徒、警察にペッパースプレーを噴射され、同様にペッパースプレーで応戦する暴徒がいる。(*9)

発砲によって重体に陥った人物は「アシュレイ・バビット」という女性だ。彼女は叫びながら警察の制止を振り切ってドアを破り、議会に乱入しようとしたところを撃たれ、ほぼ一時間後、その場で死亡する。

アシュレイ・バビット

トランプ支持者の中には、以前はオバマ大統領を支持していた人々が多い。2008年の大統領選挙においてオバマは「変化」を訴え、トランプは「沼の溜まりを流す」とどちらとも既成システムやエスタブリッシュメントへの反対を主張する。

トランプは、オバマ大統領について「ケニアの生まれであり、大統領としての資格である、生まれながらのアメリカ国籍保持者ではない」という陰謀説を流していた張本人であるが、トランプ支持者の中にはオバマ支持からトランプ支持へ立場を変えた人々が一定以上の割合でいる。

アシュレイ・バビットもその一人である。彼女は議会審議が行なわれている最中の議事堂に、ドアを破り侵入しようとした暴徒の一人であり、議事堂警察に撃たれて死亡した。(*10)


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   引きずり出され暴徒らに殴打される警察官。暴徒らの中には国旗を使って殴打する者もいた。

バビットは、熱心な愛国者、忠実なトランプ支持者として家族からは評価されていた。

バビットは自身をリバタリアン派と呼んでいた。リバタリアンとは共和党の一部と考えられ、国政については共和党主流派の「(外国の人権問題や軍事問題への」介入主義」と主張を同じくするが、外交に関しては民主党主流派の「不介入主義」と主張を同じくする。オバマが中東や極東、NATOへの関わりを減らし、特にアフガニスタンやイラク、シリアからの撤退を主張し、実践させたのと同様、共和党大統領でありながらトランプも撤退を実行し、ジェームズ・マティス国防長官の辞任を招いた事は事実である。外交政策という面で言えば、トランプは伝統的共和党の立場を取っておらず、リバタリアン的な「アメリカ不介入主義」を貫こうとしていた。トランプにとってアメリカは、外国から良いように利用されるお人好しの被害者だ。バビットはリバタリアン派の共和党議員であるランド・ポールや、不介入主義を信望する保守派識者にも共感していたようだ。

2019年9月の彼女のツイートを見る限り、彼女は既存のシステムやエスタブリッシュメント、グローバル主義、ハリウッドのエリート達を敵視していたようだ。それが二ヶ月経つと、ピザゲートなどの陰謀説を投稿するようになる。「エリート・メディアは報道しないが、ジョージ・ソロス(*11)やヒラリー・クリントンなどが関係する、ワシントンDCのあるピザレストランにおいて、誘拐された子供たちに強制売春させる闇の組織がある」という陰謀説だ。

バビットは、2020年3月にはフォックス・ニュースよりも明確にトランプ支持を主張するオンライン陰謀論メディアのQANONをフォローし、3月にはリツイートし始める。バビットは、選挙が民主党や不正工作によって盗まれるという陰謀説を選挙前から説き、民主主義や自由を取り戻さなければならないと主張し始める。トランプが敗北した11月の選挙後には、彼女が参加していたオンラインのグループでは、議事堂を焼き尽くすべきかの議論さえ堂々となされていた。ツイッターよりも極端な言論が盛んなパーラーでは、公けにペンスの処刑が語られている。

サンディエゴからワシントンDCに飛び、議会議事堂前でトランプによるスピーチを聞くバビットは、自分と周りにいる群衆が自由を愛し、民主主義を愛し、不法に対して立ち向かう勇敢な愛国者であるとの感動をツイートする。彼女の周りには「ペンスを探せ」「ペンスを首吊りにしろ」と叫ぶ人々がいる。彼らも正義の為に立ち上がっている、善良で実直なアメリカ人だという意識しかない。

民主党全国委員会の建物、また共和党全国委員会の建物にはパイプ爆弾が仕掛けられる。火炎瓶を積んだトラックも駐車している。銃を携帯する元軍人、警察官ら、大勢の、今まで国の治安を守る為に命を捧げてきた人々が仲間にいる。バビット自身が元空軍の軍人だった。ナンシー・ペロシ下院議長やチャック・シュマー下院副議長、ミッチ・マコーネル上院議長を始め、トランプ大統領を守ろうとしない議員らを引きずり出し処刑できるよう軍や警察で使う類の手錠を持つ人々もいる。乱入を防ごうとする警察の列を圧倒的多数の仲間と共に破り、バリケードを破る。議事堂警察官らが血だらけになり、そのうちの一人は消火器で頭や体を殴打され意識不明の重体に陥るが、正義は自分たちと共にあるという意識しかない。

バビットは「ここはやつらの家じゃない。国民の家だ」という怒りの合唱と共に、審議の進められている議事堂にドアを破って入ろうとする。銃声と共にバビットが倒れたのはその時だ。

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         議事堂に押し入ろうとするトランプ支持の暴徒

システムへの不信

バビットと共に議事堂に乱入し、各所に爆弾や火炎瓶をしかけ、副大統領の暗殺を叫んだ「普通のアメリカ人」らには、トランプ政権のビル・バー司法庁長官、クリス・クレブ国土安全保障庁サイバーセキュリティー部長、ミッチ・マコーネル共和党上院議長、ジョン・ボルトン元国家安全保障問題担当補佐官、その他実際選挙に関わった共和党知事や、保守派判事、保守派一流紙であるウォール・ストリート・ジャーナル紙、フォックステレビのニュース部門、保守派識者や検察官らによる「選挙結果を覆すような不正工作の証拠は無い。選挙は盗まれていない」という声は、全く届かない。リベラル派や民主党議員、左派メディアだけではない。彼らは、トランプ支持をしながらも客観的な視点から、事実を基に「不正工作は無かった」という、責任ある立場の声も無視してしまう。不正工作の可能性について捜査を行なった司法庁のバー長官でさえ「ディープ・ステート」と一蹴されるのだ。大きな影響力を持つ一人の人の虚言によって、アメリカには、同じ事実に対する全く異なる解釈が存在するだけではない。全く異なる「事実」が存在するようになったのだ。

乱入したトランプ支持者にとっては、バー長官による捜査結果よりも、病的虚言癖があるトランプ氏の声、「トカゲの形をした人々が陰で政治を操っている」と主張するリン・ウッドの声、「ドミニオン投票機は、(2013年に死亡したベネズエラの独裁者)ヒューゴ・チャベスも不正当選させた」と主張するシドニー・パウエルの声の方が、信用に値するのだ。それは、議事堂に乱入したトランプ支持者の多くが、既存のシステムや国家組織による陰謀を強く信じる人々であり、そのような層を狙って「選挙はあなた方から盗まれた」と嘘を教えた輩がいるからだろう。トランプと支持者を繋げていたのは、あるいは共通点としてあるものは、自分が既存のシステムやエリート集団による陰謀の被害者であるという意識だったのではないか。

テッド・クルーズの罪

ドナルド・トランプに敵対して2016年の共和党指名候補を最後まで争ったのは、テキサス州のテッド・クルーズである。彼は元弁護士であり、非常に饒舌であり、弁説に長けている。指名選の最中、彼はトランプの病的虚言癖を指摘し、対照的に自分は憲法を重視していると訴えてきた。ところが彼は共和党内からの評判が良くない。マコーネルが上院議長となる以前に上院議長を務めた共和党のジョン・べーナーは、クルーズを「サタンの化身、ルシファーだ」と嫌った。「自分は民主党議員を含め、色々な人間と働いたが、クルーズほど卑怯な人間はいない」と手厳しい。あからさまに下品で知的ではないトランプとは違い、クルーズにはおのれの野心の為にはどんな手段でも使う卑怯さを『弁護士的』な饒舌で覆ういやらしさがある。彼はおろかではない。2020年の選挙に不正工作の証拠が無かった事など、彼にはわかり切っている。バイデンが不正なく当選した事も承知している。ところが彼は2024年の大統領選挙共和党指名を狙って、トランプ支持者を継承したい政治的野心がある。その為には、どこまでもトランプの為に戦ったという印象を支持者に与えたいのだろう。であるから彼は1月6日のバイデン選出を、「議会による10日間の監査を経ないで承認する事は出来ない」と主張する。勿論、彼がバイデン認証に対して反対票を投じても、上院、下院ともに多数によって認証される事は分かり切っている。その上で、出来るだけの事を行なったというパフォーマンスを行ないたいのだ。

常識的に考えて、議会という『政治の場』で、司法庁による捜査、また州による調査や、裁判所による判断以上の監査が出来る訳はない。クルーズの卑怯な主張に対して、ウォール・ストリート・ジャーナルのペギー・ヌーナンは厳しい。

『悪魔の見習いである、ジョシュ・ハウリー上院議員、テッド・クルーズ上院議員。彼らはずる賢い、高学歴の、社会的信頼もある、延々と饒舌である。彼らは自分たちを保守派の光だと考えているが、このドラマで、彼らは下劣な政治を行なう下劣な人間だと証明してしまった。彼らは、自分たちのまわりにある何の価値もわかっていない、彼らを取り囲む環境がいかに脆いものだか理解しない人々、大きな富をただ継承してしまった為に、他の人々の労苦による財産の価値に気付いていない人々、「だってパパがくれたから」と、偉大な富を継続させる労苦について責任を感じない人々とまったく同様なのだ。彼らは先代が大きな犠牲を払って築いた国の、組織機関の、政党の継承者としては軽率過ぎる人々だ。

彼らは(選挙が盗まれたという)嘘をバックアップし、あり得ないトランプ勝利の可能性という『キメラ(*12)』を提供し、「ただ単に、全ての側にフェアであり、不正投票の捜査をしたいだけ」などといった見せかけに隠れた。彼らのやっていることと言えば、冷静で弁護士っぽい洗練さで、支持者というよりも、支持者の『病気』をもてあそんでいるのだ。彼らは立ち上がり、真実を述べるべきだった。民主主義は前進するのだと。(2020年の)選挙は、完璧な選挙ではなかったが、どの選挙も完璧ではないのだ。しかもパンデミックの最中のルールであれば尚更ではないか。そういうルールは変えていけば良いのだが、事実は、アメリカの有権者は、トランプとペンスではなく、バイデンとハリスを選んだのだ、という事を言うべなのだ。』

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             侵入を防ごうとする議事堂警察

暴徒が去った後の議会は急遽議員らを集合させ、バイデン選出のプロセスを完成させた。この際、2012年に共和党大統領候補者であったミット・ロムニー上院議員はバイデン選出に反対しようとする幾人かの同僚、共和党議員らに向けて次のように述べた。

「我々が今ここに集まっているのは、一人の人間の自分勝手な傷付いたプライドの為、そして彼による2ヶ月あまりに及ぶ嘘を信じた、怒り狂う支持者たちによる今朝の行動の為である。今日ここで起きた事は、米国大統領によって煽動された反乱だ。

民主主義選挙の結果に反対を唱えるという形で、彼の危険な手法を支持し続ける人々は、我々の民主主義を攻撃した共犯者として永遠に覚えられるべきである。彼らは永遠に、この米国史の中の恥ずべき出来事の役割でもって記憶されるであろう。それが彼らの残す遺産だ。選挙結果認定に反対する人々は有権者の代わりに監査を要求しているに過ぎないと言う。選挙が盗まれたと信じる多くの人々を満足させる為だと言うのだ。お願いする。(バカを言うべきではない、という意味。)議会による監査がこれらの有権者を説得する事は不可能だ。特に大統領自身が選挙は盗まれたと主張をし続けるのだから。我々が、怒りを抱える有権者に対して敬意を払える最良の方法は、真実を述べる事だ。それが我々の負うべき重荷である。それが指導者としての義務なのだ。真実とは、バイデン次期大統領が今回の選挙に勝利し、トランプ大統領は敗北したという事だ。裁判所、大統領自らの司法長官や、共和党、民主党共々による各州選挙担当者らが達した、否定できない結論だ。」(*13)

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 「反乱の責任は大統領による嘘が原因だ」と上院で演説を行なうミット・ロムニー

ミット・ロムニーはこの演説によって議員らから拍手喝采を受ける。ロムニー自身、2012年の選挙ではオバマ候補(当時)敗北した経験がある。「負けを認める事は難しい。それは私も経験済みだ」とも述べる。しかしながら選挙は盗まれたのではない、アメリカはバイデンを選んだのだ。「真実を伝える事」が指導者の務めなのだ。

陰謀論を信じ、それを吹聴する人々は、自身がシステムや組織機関への不信を持っている人々が多い。彼らは自分たちの人生に降りかかる不運の陰に、何らかの陰謀があると信じている。そう信じたいのだ。しかしながら、誰であっても対等な他者に対する尊敬の念を持つならば、これらの不幸な人々の病に付け入り、彼らに嘘をつき続けるべきではない。ましてやおのれの政治目的達成の為に、相手の不幸や無知に付け入る事は許されない悪だ。

バイデン選出に反対票を投じようとした共和党上院議員らは、議事堂襲撃という反乱の後、11人から6人と減っている。クルーズやハウリーらへの批判、風当たりは厳しい。下院でバイデン選出に反対した共和党議員の誰一人が、実はバイデンが正統的な選挙によって選出されたと認めている。ただ彼らはトランプ支持者らによる自身や家族らへの脅迫に怯えているのだ。(*14) トランプ支持者からの嫌がらせや脅迫を受ける議員らは多い。ロムニーも、リンゼイ・グラハムも公共の場で支持者らからの怒声を浴びている。しかしながら、アメリカという国が一致し、癒される為には、真実を伝えるしかない。一方がもう一方の側から、不当にも選挙を盗まれた、不正を行なわれたという嘘を教え込まれば、全ての人々が犠牲者意識と怒りを持ち続けるだろう。アメリカの国民の多くを、お互いに対して怒らせ、互いを敵対させる虚言やデマは、デマを流布した側によって、一刻も早く否定されるべきである。アメリカには、同じ事実に対する全く異なる解釈が存在するだけではない。全く異なる「事実」が存在するようになったのだ

議論や選挙、試合の負けや、友情や愛情の喪失を、潔く、且つ優雅に受け入れ、認める能力は、人としての成熟さの徴しである。自分がどれ程願っている事でも、時には思い通りに行かない場合がある。トランプ氏に、自分には別の考えや計画が用意されていると信じられる能力、試練や喪失を自身の成長への励みにする聡明さがあれば、アメリカの首都、議事堂が反乱者によって襲われるという恥ずべき事態には陥らなかっただろう。

 

追記: 1月8日、「ドミニオン投票機によってトランプ票がバイデン票にすり替えられた」と主張するシドニー・パウエル弁護士に対して、ドミニオンは1,300億円以上の損害賠償を求め、訴えを起こした。

Dominion sues pro-Trump lawyer Sidney Powell, seeking more than $1.3 billion - The Washington Post

 

(*1) https://www.youtube.com/watch?t=4846&v=Ru0LbdU1oOQ&feature=youtu.be

(*2) https://www.washingtonpost.com/politics/2020/07/13/president-trump-has-made-more-than-20000-false-or-misleading-claims/

(*3) https://www.washingtonpost.com/politics/2020/10/22/president-trump-is-averaging-more-than-50-false-or-misleading-claims-day/

(*4) https://time.com/4775731/merriam-webster-donald-trump-priming-the-pump/

(*5)  https://graphics.reuters.com/USA-ELECTION/PROTESTS/qmyvmqewmvr/

(*6)  トカゲ人とは、実際にトカゲの姿をした人々が陰で世界政府を操っているという陰謀説の一種)

(*7) https://www.thedailybeast.com/parler-deletes-lin-woods-posts-calling-for-pences-assassination?via=twitter_page

 (*8) https://www.nationalreview.com/2021/01/mitch-mcconnells-finest-hour/?fbclid=IwAR1hsHkglBloosJyhiJWgMaxHC1wRDfGmL_RqQ2slEE6VmV3PWpHQn5TZw4

(*9)  https://apnews.com/article/politics-shootings-democracy-electoral-college-michael-pence-34417ac51a765e297faf53eb0ad15517?fbclid=IwAR1wavM7cwi4vMpMwFMxcEQVGfAO-QT3z4WFx8IIrXPJyaSA8nP4rpFTbwA

(*10)  https://www.bellingcat.com/news/2021/01/08/the-journey-of-ashli-babbitt/?fbclid=IwAR1c909C3wdtk9u2vf2C9vrKCdjXSewnOtU8bE10FQ0WygRahaWHDXJbwPI

 (*11)  ジョージ・ソロスとは民主党やリベラル派の団体に寄付するユダヤ系実業家であり、保守派で陰謀説を好む人々にとっては格好の人材だ。「ソロス」と言えば、保守派陰謀論者にとって『反キリスト』『反アメリカ』を意味するほどの『パブロフの犬』的反応を起こさせる。リベラル派の陰謀論者は、保守派実業家の「チャールズ・クーチ」及び兄弟の「デイビッド・クーチ」に対して、パブロフの犬的な反応を示す。いずれにせよ、思考を必要としていない反応である。

(*12)  ライオンの頭、蛇の尾、ヤギの胴をもち、口から火を吐くというギリシャ神話の怪獣

(*13)  https://www.romney.senate.gov/romney-condemns-insurrection-us-capitol

(*14) https://reason.com/2021/01/08/amash-successor-peter-meijer-trumps-deceptions-are-rankly-unfit/?amp&__twitter_impression=true