2016-03-01から1ヶ月間の記事一覧

植民地支配について考える (3) イギリス連邦の場合

ここでまた問題となるのが、民族の自決、或いは民族主義(ナショナリズム)と呼ばれるものです。 何度か以前も書きましたが、実は、ナショナリズムというものは、19世紀のヨーロッパで誕生した概念であって、それまではヨーロッパの国々でさえも、支配者(支配…

植民地支配について考える(2) アステク、インカ、マヤの場合

白人による侵略によって民族浄化され、絶滅した場合があったかどうかを考えてみます。 一般的に、白人によって植民地化された国、帝国、或いは地域は、統治した国と比較した場合、発達していない地域であって、時には未開の非文明国でもあります。 アメリカ…

植民地支配について考える (1) インドの場合、

欧米にも『自虐史観』と呼ばれるものが存在しない訳ではありません。 『白人帝国主義』や欧米による『植民地支配』を謝罪したり、欧米による植民地化の歴史を、アフリカや中東の内戦や内乱、発展途上の責任とする意見は、欧米左翼の側から頻繁に聞こえます。…

3月24日、国連は誰を非難したか

ブリュッセルで起きたテロの直後、ニューヨークの国連人権理事会は、女性の人権侵害の甚だしい国として、イスラエルを唯一名指して批判し、イスラエルに対する非難決議を採決しました。 イスラエルは中東のイスラム教国やテロ組織であるハマスに囲まれた唯一…

トランプの脅す「米軍基地撤退」を「好機」と喜ぶ早計

トランプ氏による「在日米軍基地の負担を大幅増額しなければ、基地を撤退させる」という意見を受け、ニューヨーク•タイムズ紙は、「撤退となれば日本も韓国も核武装するのではないか?」と聞き返しました。このやり取りについては、以前も書きましたが、トラ…

テロを起こす、真の原因

スウェーデンの外務大臣のかかとに従って、オランダ社会党首は、11月、ISISがパリで起こしたテロの原因は、イスラエルにあるとしました。 Dutch party head blames Israel for Paris attack - Europe - News - Arutz Sheva ジャン・マリジニッセン党首によれ…

パキスタン、イースターを祝うキリスト教徒を狙ったタリバンのテロ

イースター(復活祭)を祝う家族連れで賑わう公園で、キリスト教徒らを狙った自爆テロが発生し、少なくとも69人が死亡し、およそ300人が負傷しています。 Scores killed in suicide blast aimed at Christians in Lahore children's park | World news | The G…

イスラム教徒によって殺害された「平和を愛する」イスラム教徒の死を悼む

キリスト教二大祭日であるイースターを祝うキリスト教国であるスコットランドで、新聞販売店主であるイスラム教徒が、キリスト教徒に対して「イースター・おめでとう」のメッセージをソーシャルメディアに掲載した何時間か後に、イスラム教徒によって襲われ…

日米同盟の見直しを語るドナルド・トランプ

共和党指名選挙のトップ候補者であるドナルド・トランプ氏の「外交政策の概要」らしきものが、ニューヨーク・タイムズの電話インタビューで明らかになりました。 http://www.nytimes.com/2016/03/27/us/politics/donald-trump-transcript.html?_r=0 ------ …

マイケル・オースリン記者の評価する、『総理大臣・安倍晋三』

マイケル・オースリン記者と言えば、ウォール・ストリート・ジャーナル紙などで、日本に関する記事を書かれる方ですが、今回は、『アメリカン・エンタープライズ・インスチチュート』に、安倍首相に関する記事を書かれていました。 オースリン記者の、安倍首…

『貿易戦争』を掲げるドナルド・トランプの無知  Washington Post 紙記事より

左翼の『リベラル・メディア』として知られたワシントン・ポスト紙が、トランプ氏の掲げる日本との『貿易戦争』などは、「現実を反映させていない」と、逆に日本の立場の弁護をしています。 以下、ワシントン・ポストの記事より、 ドナルド・トランプが2016…

ベルギー・ブリュッセル同時多発テロと、ISISとの戦い

ベルギーの首都・ブリュッセルの空港のアメリカン航空カウンター付近と、地下鉄での自爆テロにより、34名が死亡し、200名以上の負傷者を出しています。 ベルギー当局の捜査によれば、付近から化学物質とISISの旗が発見されています。 この同時多発テロについ…

ドナルド・トランプの『災害的アジア政策』 The Diplomatの記事より

ドナルド・トランプ氏のアジア政策を批判したディプロマット誌の記事をご紹介します。 Donald Trump’s Asia Policy Would be a Disaster | The Diplomat 勿論、細部に渡る点まで、完全に同意できる訳ではありません。例えば、米軍基地の日本からの撤退後、す…

ヒトラー暗殺計画-----ヘニング・フォン・トレスコウ

1944年7月20日、ナチスによるユダヤ人虐殺の実態を見て、ヒトラーの暗殺計画が少数のナチスの将校らによって実行に移されました。 『罰を受けずに済まされる善い行ないはない』という格言があります。 善い行いは気付かれ、感謝をされるものだという期待があ…

イスラエル人に対するヘイトクライム

パレスチナ人のフェイスブックの投稿ビデオが話題となっています。 www.youtube.com 父親:「イスラエル人は『パレスチナ人が我々に投石をしている』と言っている」女の子:「それが何?」 父親:「『(パレスチナ人の)子供まで石を投げている』」女の子:「…

本当の人権侵害が起こる街角

バンコクで見た事です。 夜11時過ぎ、赤ちゃんや小さい子供たちが路上にいます。起きている子供もいれば、眠っている子供もいます。この子供たちは人身売買の被害者です。 大人たち(殆どがミャンマーからの不法移民のホームレスです)が、特に外国人の通…

ロバート・スティネット『欺瞞の日々』の欺瞞

『真珠湾攻撃』について、『ヨーロッパの戦争に裏口介入するためにルーズベルト大統領が意図的に日本に真珠湾を攻撃させた』というロバート・スティネット著の『欺瞞の日々』は、『ルーズベルト陰謀論信者』によって頻繁に引用されますが、多くの歴史家は、…

サウジアラビアという国

サウジアラビアという国を覚えていらっしゃるでしょうか?(勿論ですが…) スンニ派イスラム教徒が多数を占める、国連人権委員会の理事国ですが、1月、シーア派のイスラム教聖職者シーク・アル・二ムール師など47名を、テロリストとして処刑しました。 Ira…

トルコとISISの関係

トルコは、もともと世俗派イスラム教徒がイスラム主義者を弾圧していた世俗イスラムの国でした。世俗イスラムとは、コーランやイスラム法(シャリア法)、ハディーシュ(口伝)を否定し、イスラム教を『宗教』ではなく、『伝統文化』として受け継いでいるイスラ…

愛国心の右・左

左翼やリベラル派には愛国心はあるかという疑問を考えてみました。 結論として、彼らも勿論祖国を愛せますし、実際彼らは「祖国を愛しているからこそ、改革が必要なのだ」と言うでしょう。 まず愛国心の前に『郷土愛』について述べますが、これは故郷を愛す…

「シリア人によるテロ」か、「イスラム教徒によるテロ」か

日本人やインド人、或いはアメリカ人が起こした犯罪を『仏教徒』、『ヒンズー教徒』、また『キリスト教徒』による犯行と報道される事はまれです。 そうしたことを以て、「国籍がシリアやイラクにある人々よって起こされる自爆テロを『イスラム教徒によるテロ…

2015年3月19日、アフガニスタン・カブールで何が起きたか

2015年3月19日、アフガニスタンのカブールで、27歳のアフガン女性、ファルクンダ・マリクザダが、イスラム僧との諍いで、「コーランを燃やした」という言いがかりをつけられ、怒り狂う群衆によって石打ち、こん棒による殴打、踏みつけられ、車で惹かれ、車で…

『ヒラリー・クリントン大統領』と『ドナルド・トランプ大統領』...どちらが日本にとってより悪い結果をもたらすか (2)

ヒラリー・クリントンは、恐らくアメリカの政治史上最も腐敗している政治家です。 ベンガジ事件やe-mailのプライベート・サーバー使用などを考えれば、有能からは程遠く、その他の限りない不正や腐敗のスキャンダルのリストを鑑みて、法を重んじる保守派のア…

混乱を極める共和党指名選挙-----マルコ・ルビオ議員の撤退

元外科医で今月はじめ、選挙戦から撤退したベン・カーソン氏のトランプ氏支持表明は、カーソン氏の元支持者の信頼を裏切ったようで、トランプ氏支持の決断を批判するコメントが多数書かれています。 カーソン氏がニュース・マックス誌のスティーブ・マルツバ…

米国内テロ組織『ブラック・ライブズ・マター』と黒人の貧困

今日のアメリカは、『ブラック・ライブズ・マター』や、その支持者たちが、警察や白人への襲撃、虐殺を公言できる社会に変わってしまったようです。 9月2日、フロリダ州アベリーンの警察官ドン・アレン巡査が自宅で遺体となっているところを家族によって発見…

ヨーロッパの難民問題

ヨーロッパに移住する『難民』の報道を不審に思われる方は多いでしょう。 実はヨーロッパが受け入れている『難民』の殆どは若い男性であって、殆どの『難民』はシリア出身でもありません。 ISISの脅威が叫ばれ、イラクやシリアの少数民族であるヤディジ人・…

『イスラム国』を『イスラム』と呼ばない左翼の愚

『ISIS』、『ISIL』、『Daesh』、 『イスラミック・ステート(イスラム国)』といった具合に、呼び方はそれぞれの政治意識によって違うようですが、同じ組織を指します。 ところが、オバマ大統領、ケリー国務長官らは、どうしても『イスラム』という名前をこ…

アフガニスタンの幼児性的虐待と米兵のジレンマ

以下、ニューヨーク・タイムズ記事抜粋 ---------- カブール、アフガニスタン...... グレゴリー・バックリーが家にかけた最後の電話で、彼は父親に彼を悩ませている件について話しを始めた。南アフガニスタンに駐屯している彼の部隊から、彼はアフガニスタン…

北朝鮮の脅威を前に、それでも反米・反安倍がやめられない保守派言論人

拉致問題もさることながら、ミサイル発射、核実験など、情勢の緊迫化が感じられる北朝鮮問題ですが、「対中国・北朝鮮を睨んでの安全保障の問題の為 には韓国との協力関係が重要である」という安倍政権の姿勢に疑問を投げかけ、特にその『日韓合意』に反対を…

『「反日中韓」を操るのは、じつは同盟国・アメリカだった!』……元外交官による陰謀説流布

『「反日中韓」を操るのは、じつは同盟国・アメリカだった!』という馬淵睦夫氏の書かれた本がベストセラーとなっている様です。 本の帯には、『戦後70年の節目、いまこそ、「洗脳史観」を断ち切り、米中韓との歴史戦争に勝つために!』 [わが国がアジアの大国…