ベルギー・ブリュッセル同時多発テロと、ISISとの戦い
ベルギーの首都・ブリュッセルの空港のアメリカン航空カウンター付近と、地下鉄での自爆テロにより、34名が死亡し、200名以上の負傷者を出しています。 ベルギー当局の捜査によれば、付近から化学物質とISISの旗が発見されています。
この同時多発テロについては、ISISが犯行声明を出し、空港の防犯カメラに写っている三人の男性のうちの、白い服装を着た一人の行方を追っています。
More explosive devices reportedly found as Belgian police stage nationwide raids | Fox News
三人のうちの二人は、片手だけ手袋をはめ、もう片手には手袋をはめていません。手袋をはめた手に、起爆装置のスイッチが隠されていると考えられているようです。
また、サリンなどの化学兵器(物質)を使ったテロをISISがヨーロッパで行なおうとしている警告もあるようです。
イスラエル軍専門家の話では、ISIS はジュネーブ条約で禁じられている兵器を所有しており、世界の「国」としてのあらゆる基準を満たし、独自の貨幣や大学、また自動車のライセンス・プレートの発行なども行なっています。 加えて、化学兵器の密輸を行い、また化学と物理を習得した専門家によるチームを作って、自ら兵器を製造していると報告されています。
現在ISIS を独立国として承認している国はありませんが、彼らはシリア内の約3分の1の面積を支配し、1,000万人の人口を抱え、イラクとシリアで採掘される石油の売買によって毎日約350億円の収入もあります。
市民の一家族から一人の成人男子をISIS 軍に入隊させる事を義務付けている為、軍には、約3万5千人から5万人の兵士がいることになります。
シリアからの難民が問題化したのちに、レバノンの教育相が、2%の割合で、ISISのテロリストが難民に紛れ込んでヨーロッパ入りをしていると警告を発していました。
フィンランドのぺテリ・オルポ内相の発表によれば、現在フィンランドには約300名近くのテロ活動に関わりを持っている難民がいると報告されています。
http://www.finlandtimes.fi/national/2015/12/11/23193/300-asylum-seekers-involved-in-terrorism:-Orpo
ISISが、占領したリビアの小さな飛行場を利用して、パイロットの訓練を行なっている事も明らかになっています。 専門家は、彼らがヨーロッパを空から攻撃するのではないかと警戒を強めているようです。 勿論、ヨーロッパで起こるテロは日本と無関係ではありません。
イギリスでは2014年の秋から、『イギリスに増えつつあるイスラム教徒を不快にさせない為』という理由で、空港から爆弾探知犬が排除されています。
『異文化共存』や『イスラム恐怖症』の名の下に、近代民主主義国家が過激イスラム教との戦いにある事を否定し、イスラム教過激派に対する警戒を怠る事は、『ネヴァー・アゲイン(もう二度と繰り返さない)』の悲劇を繰り返す要素となります。