テロを起こす、真の原因

スウェーデンの外務大臣のかかとに従って、オランダ社会党首は、11月、ISISがパリで起こしたテロの原因は、イスラエルにあるとしました。

Dutch party head blames Israel for Paris attack - Europe - News - Arutz Sheva

 

ジャン・マリジニッセン党首によれば、イスラエルとパレスチナ・アラブ人の間の確執が、どういう訳かパリのカフェやスタジアム、レストラン、通りのフランス市民に向けて爆発されたようです。

「これらテロリストの行ないはパレスチナ・イスラエルの間の緊張関係に影響されています」 ジャン・マリジニッセン党首も、オランダNPOラジオ1に出演して語りました。

「彼らは恐らくフランスの都市に住む人々で、イスラエルの確執に不満を持っていたのでしょう。それがパリへの攻撃の温床となった事は否定できません。」

 

マリジニッセン党首の驚くべき発言は、スウェーデンのマーゴット・ウォールストロ外務大臣が語った「イスラム教の過激化に対抗するには、パレスチナ人には将来の希望が見えないような中東の状況を鑑みる必要があります。切迫した状況を受け入れるか、或いは暴力に訴えるしかないのでしょう。」という発言と一致します。

 

f:id:HKennedy:20160328135721j:plain

 

イスラエルの外相ドール・ゴールド大臣はスウェーデンのカール・マグナス・ネサール大使を呼び、「ISISのテロとパレスチナ問題の関連は、何の根拠もありません。これらの発言は、パレスチナ人によるテロを容認する解釈に受け取られかねません。」と注意をしたばかりでした。

 

これら一連の発言の裏には、イスラム教徒支持者からの票を目当てとしたリベラル政治家の意識があるようです。

 

またパレスチナ政府は、ベルギーのブリュッセルでの自爆テロを、国際社会によるイスラエル製品ボイコットに反発するイスラエル政府の犯行であると主張しています。

PA claims Israel to blame for Brussels attacks - Middle East - News - Arutz Sheva

 

パレスチナ・メディア・ウォッチによれば、パレスチナ側は「ヨーロッパでのテロの真の犯人はイスラエルである」とし、ファター革命委員会ムワファーク・マタールの委員は、「なぜ、パリとブリュッセルでのテロが、ヨーロッパによるパレスチナへの支援に伴い発生したのか」と発言し、これらのテロの背後にはイスラエル政府があるという考えを明らかにしています。

 

同様の主張は、パレスチナ・デイリー紙アル・ハヤット・アル・ジャジーダにも掲載されていますが、勿論、これらの主張は「時期が重なっている」というだけで、論理的、物証的根拠はありません。

 

f:id:HKennedy:20160328140159j:plain

 

これらの『イスラエル(ユダヤ)が真犯人である』という主張は、ユダヤ人差別から発生した『陰謀説』であって、何ら真実も、目新しい主張もありませんが、真の問題解決から人々の関心を逸らすという働きをしています。

 

パリのテロ、イスタンブールのテロ、ブリュッセルのテロは、ISISが犯行声明を出しています。27日にパキスタンで起きたテロは、タリバンが犯行声明を出しています。

 

勿論、全てのイスラム教徒が過激派でもなければ、テロリストではありません。しかしながら、今日起きている殆どのテロは、イスラム教過激派によって起こされています。

 

2015年の一年を取っても、全体で452件の自爆テロが起こされ、そのうちの450件は、過激イスラム教徒によって起こされています。残りの1件はクルド人によって起こされました。クルド人の98%はイスラム教徒ですが、これに宗教的理由があったかは確認されていません。最後の1件は、トルコの左翼グループに属する女性です。同様に、宗教的動機は不明です。

There Were 452 Suicide Attacks Last Year. How Many Were By Muslims? | Daily Wire

 

また、イスラム教過激派の起こすテロの説明として、『宗教対立』を主張される方もいらっしゃいますが、『対立』と言うからには、もう一方が存在する筈です。

 

パキスタンのテロでは、キリスト教徒がターゲットになりました。このテロの被害者の殆どが、子供と女性(おそらく母親)であった点を考えれば、これらのキリスト教徒の親子が、一体、イスラム教徒に対して、どのような攻撃をしたのでしょう。

 

f:id:HKennedy:20160328140352j:plain

 

キリスト教国であるフランスやブリュッセルで、一体どのようなイスラム教徒に対する攻撃があったのでしょう。

 

スコットランドでは、イスラム教穏健派の新聞販売店主が、別のイスラム教徒によって殺害される、痛ましい事件が起こりましたが、殺された新聞販売店主が犯した『罪状』は、「キリスト教徒らにイースターの祝辞を送り、ユダヤ教徒、キリスト教徒らとの平和共存を主張していたこと」です。

 

「テロはイスラエルが起こしている」という主張も、「宗教対立が原因である」という主張も、テロを奨励している真の原因を表してはいません。

 

平和的な共存を妨げる『教え』こそ、非難されるべきです。