米国内テロ組織『ブラック・ライブズ・マター』と黒人の貧困
今日のアメリカは、『ブラック・ライブズ・マター』や、その支持者たちが、警察や白人への襲撃、虐殺を公言できる社会に変わってしまったようです。
9月2日、フロリダ州アベリーンの警察官ドン・アレン巡査が自宅で遺体となっているところを家族によって発見されましたが、報道によれば、彼はしばりつけられ、猿ぐつわをくわえさせられ、拷問を受けた後が見られ、家中の壁には、アレン巡査の血液によって反警察のメッセージが書かれてあったようです。
ブラック・ライブズ・マター運動に加担する白人が多い事、対照的にブラック・ライブズ・マター運動に反対する黒人も多い事を考えて、これは人種間対立ではなく、思想の対立だと考えています。
黒人の抱える問題の全てを白人や警察の責任にするイデオロギーは、イスラム教テロの問題の全てを西欧のキリスト教徒の責任にするイデオロギーに繋がります。
ISISの行なっているテロに対して、「私たちはこういった状況が他では起こっていないなどと高慢にも考えるべきではありません。十字軍と宗教裁判が行なわれていた時代には、人々はキリストの名前によって酷い事を行なっていました。我々の国では、 奴隷制度やジム・クロウのような人種差別はキリストの名前によって正当化されていました。」といったオバマ大統領が引き合いに出した発言に見られる通りです。
Breaking Down President Obama's Point About Christian Crusades and Islamic Extremism
これは、『白人が有色人種を搾取して富を築いた。今日の世界の貧困の問題の原因は白人に在る』という考えを基にして、歴史的な強者と弱者、或いは貧富の関係を、そのまま善悪や正邪の関係に当てはめるイデオロギーです。
私は、白人が黒人やイスラム教徒から搾取をしなかったというつもりはありませんが、黒人やイスラム教徒同士の搾取や人権侵害を取り上げない事には、公平な議論は出来ないと考えています。
ところが、アメリカ社会の黒人地区の治安の悪さは、リベラル派のメディアが書き立てる偏見に反して、白人から来る人種偏見や差別や貧困とは関係が無いものです。
1960年代以前、黒人男性は暴力的ではありませんでした。また黒人の住む地域が取り立てて治安が悪かった事実はありません。黒人地区は、貧困者が多く、白人からの差別ももっと酷いものでしたが、暴力犯罪の発生率は比べ物にならない程低かったのです。
1950年代に比べれば、60年代には黒人の収入は倍増しましたが、次第に暴力犯罪が増える結果となりました。その原因を、フーヴァー研究所の上級研究員であるトマス・ソーウェル博士は、社会福祉政策による家族制度や伝統的価値観の崩壊に見ています。
「非生産的な生活態度への補助金は、人々を福祉によって、ただ食べて世話をされる家畜のようにしています。それなのに、人生の困難に向き合う事よってはじめて生まれる人間としての発達を期待できるでしょうか。」
博士は付け加えて、夫婦が共に生活する黒人の家庭では、貧困の割合が低い点を、忘れてはいけない事実としています。
(アメリカの貧困者への補助金は、シングルマザーの家庭では給付が大きい為、多くの黒人の間で、結婚をして子供を夫婦で一緒に育てる割合が1960年代から減った事は、事実として知られています。)