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8月6日、日米同盟反故に言及するドナルド・トランプ

アメリカの政治事情 国際政治事情

私は、ドナルド・トランプ氏が大統領となった場合と、ヒラリー・クリントン氏が大統領となった場合、「どちらが日本にとってより悪い状況となるか」について、一貫してドナルド・トランプ氏が大統領となった場合の方が、日本にとって危機的状況となると主張してきました。

これはその他のアメリカの同盟国にとっても同様ですし、彼の掲げる政策を実現させれば、アメリカの経済は大不況を迎えると思われ、アメリカにとってもトランプ大統領の就任は災害的であると考えます。

「中国寄りのヒラリー・クリントンが大統領になれば、日本にとって災害的だ」と言う方もいらっしゃいますが、『ヒラリー・クリントン大統領』の悪影響と『ドナルド・トランプ大統領の悪影響』では、『災害的な危機』のレベルが違います。

勿論、ヒラリー・クリントンは歴史問題や靖国問題で、日本よりは中国寄りの発言を行なうと考えられます。それでも国にとって最も重要なのは安全保障であって、歴史問題ではありません。

歴史問題で日本の肩を持っても、安全保障で日本を裏切るような主張は、ただ無責任なナショナリズムを煽るだけで、日本にとって真の友とは言えません。

勿論、日本人にはアメリカの大統領選挙に投票する事は出来ませんが、日本は「落ち着いて」米国との良好な関係を維持しならば、誰よりも同じ安全保障上の危機、また経済的な懸念に直面する韓国との協力関係を結び、足並みを揃えていく必要があります。

以下は8月6日のテレグラフの記事です。

Donald Trump savages Japan, saying all they will do is 'watch Sony TVs' if US is attacked and threatening to 'walk' away from treaty

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ドナルド・トランプ氏は、アメリカの最も近い同盟国の一つである日本に対して、「もしアメリカが攻撃されたとしても、日本はただ家でソニーのテレビを見るだけだ」と攻撃をしてみせた。彼は、アメリカがアジアの国を守る条約に縛られながら、もしアメリカが攻撃された場合、日本は海外に軍隊を送ることを禁じる憲法9条によって、アメリカを助けられないと不満を表現した。

 

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今週のドナルド・トランプ氏の暴走は、「行き過ぎ」ていないだろうか。

トランプ氏は、「アメリカはこの条約を破棄する事が必要かもしれない、或いはそう脅す必要があるかもしれない」と語っている。

アイオア州でのキャンペーンでも、トランプ氏はNATOに対する経済貢献をしていないとして加盟国に対する批判を繰り返した。

「日本が攻撃されれば、我々の全軍と能力をもって日本を守らなければならない条約が日本との間にあります。しかし、我々が攻撃されても、日本は何もしなくても良いのです。日本人は家にいて、ソニーのテレビを見るだけです。」

トランプ氏は、アメリカは日本、韓国、ドイツ、サウジ・アラビア、その他を守りつつ「彼らはその経費を殆ど支払っていない」とも付け加えている。

「40年前ではないのだから、きちんと支払うべきだ。これは一方通行であるべきではない。」

金曜夜遅くトランプ氏は、"共和党の一致"を掲げ、ウィスコンシン州のポール・ライアン下院議長再当選への支持を、遅ればせながら表明している。

しかし、彼の日本に向けたコメントは、彼がこれまで放ってきた集中砲火の最も新しい攻撃である。

今週トランプ氏は、アメリカ軍に従軍して命を落とした英雄の、悲しみに暮れるイスラム教徒の両親を攻撃し、共和党下院議長への支持を拒否し、いくつもの外交政策での失言・妄言を繰り返し、彼のラリーの会場で、泣いている赤ん坊を抱える若い母親に、ここから立ち去るように言いつけ、退役軍人から贈られた「パープル・ハート」勲章を受けながら不適切な冗談を言っている。

彼の支持率は急落し、彼のキャンペーンは危機的レベルに達している。

アメリカと日本は、1960年1月19日に「相互協力及び安全保障条約」を締結している。両国は、日本の領有する地域への武力攻撃があった場合、お互いを支援する事に同意している。しかしながら日本は、現在、憲法9条の制約によって、アメリカが攻撃されても「陸、海、空軍」を用いての援軍に駆け付ける事は出来ない。

それでも現在日本には、47,000人の米軍関係者が駐屯している。また日本との同盟は、アメリカのアジア太平洋地域に於ける戦略と安全保障にとって欠かせない。トランプ氏は、彼が大統領となった際には、その条約から歩き去る(反故する)必要があるかもしれないと日本を脅しているのだ。

「実際に歩き去るとは思わない。そういう必要は無いだろう。しかし、もしかしたらそうなるかもしれない。」

土曜日は、アメリカが広島に原爆を投下した日から71年目を迎える。広島市長は世界の指導者に向けてオバマ大統領の足跡と訪問に続くように勧めている。