ニース・テロとバタクラン劇場での拷問

バスティーユ牢獄襲撃を発端として始まったフランス革命を記念するパリ祭の当日、パリに次ぐ観光地であるニースで、花火を見物する市民を、チュニジア出身のイスラム教徒が「アラーフー・アクバール!(アラーは偉大なり)」を叫びつつ、次々に84名を轢殺すテロが起こりました。
 

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ニューヨーク・タイムズなどは、犠牲となった市民のうちにイスラム教徒の女性が含まれていた事を報道し、また「トラックが轢殺した」と書くことで、イスラム教徒により、非イスラム教徒がテロの対象となっている事を緩和させ、イスラム教徒への反発の高まりを抑えようとする意図があるようです。

http://www.nytimes.com/2016/07/16/world/europe/attack-nice-bastille-day.html?_r=0

 
或いは、犯人のチュニジア人を「精神疾患者」と報道する事で、「イスラム教は平和の宗教であり、テロとは無関係」といった路線を維持しようとしているのかもしれません。
 
勿論、何らかの精神疾患を負っている人物だからこそ、ISISのような過激テロ組織に惹かれるとも言えます。
 
ところが、昨日、多くの保守派メディアによれば、フランス政府は去年11月にパリのバタクラン劇場で起こったイスラム教過激派(ISIS) のテロにおいて、ジハーディストたちが犠牲者を射殺、或いは刺殺しただけでなく、その前に拷問を加えていた事実を非公開していた事が明らかになっています。
 

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拷問の噂は、テロ直後にも生存者の証言として報道されていましたが、フランス政府はこれを認めることはしていませんでした。
 
 
 
犠牲者の男性は睾丸を切り落とされ、それを口に押し込まれたり、女性は陰部にナイフを刺しこまれたり、目玉をくり抜かれ、斬首や手足、腹部の切り落としなど、肢体切除が行なわれていたようです。
 
これは生存者への証言や司法解剖による調査を基にした報告書ですが、フランス内のイスラム教徒に対する反感の高まりを抑える目的があった事が指摘されています。
 
ドイツで元旦に起きたイスラム教徒によるドイツ女性の集団強姦事件が、当時に報道されていたよりも規模の大きな1000人を超す女性が被害に遭っていた事が明らかとなり、フランスでは「もし、またイスラム教過激派によるテロが起これば、フランスは内戦に陥りかねない」という懸念がなされていた矢先でした。(7月11日報道)
 
フランス政府が『バタクラン劇場での拷問』の事実をようやく公表したちょうどその時、ニースでのテロが起こされました。
 
過激イスラム教徒による拷問は、コーランの『戦いの教え』に基づくもので、非イスラム教徒に対する処刑だけでなく、意図的に苦しみを与える拷問を命じ、憐みの情を禁じています。
 
拷問の所業は、イラク戦争や、現地へ駆け付けた中東出身のイスラム教徒によってボスニア戦争に於いても行なわれていました。
 
 
こういった「教え」の実際を直視せずに「平和の宗教」と擁護し、「何らかの原因を西側が作ったのだろう」と「両者同罪」とすることは、我々近代文明社会に生きる人間にとって『自殺行為』であると考えます。