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ドナルド・トランプというロシアの駒

アメリカの政治事情 プーチン・ロシア

2016年の大統領選挙へのロシアの介入については、CIAとFBI、DNIやNSAなどが報告をしているが、トランプ次期大統領はこれらの報告の信ぴょう性を疑い、ロシアへの弁護を繰り返してきた。ここに来て、9日午後、「オバマ大統領とトランプ氏へのブリーフィングには、『トランプ次期大統領に不利になる情報をロシア工作員が握っている』といった情報が含まれていた」とする暴露報道がなされた。

以下にCNNの報道を抜粋する。

Intel chiefs presented Trump with claims of Russian efforts to compromise him - CNNPolitics.com

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事情に詳しい何人かの政府職員がCNNに語ったところによれば、先週、オバマ大統領とドナルド・トランプ次期大統領に対してビリーフィングされた機密文書には、ロシア工作員によって、トランプ氏にとって不都合な個人的、また財務上の情報が握られているらしい。

この疑惑は2ページの概要にまとめられ、2016年大統領選挙へのロシア政府介入に関する報告書に添付する形で提出されている。この疑惑は、アメリカ諜報員によれば信頼性が高いとされる元イギリス工作員によるメモを、ある程度まとめたものである。ロシア側情報源を基とするこれらの疑惑の信頼性と正確性について、FBIは捜査を行なっているが、トランプ氏にまつわるメモの詳細について、結論は出されていない。

先週のブリーフィングは、DNI(合衆国国家情報長官)のジェームス・クラッパー長官、FBIのジェームス・コーミィ長官、CIAのジョン・ブレナン長官、NSA(国家安全保障局)のマイク・ロジャース長官ら、アメリカ諜報機関のトップ4名によってなされている。
 

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何人かの事情に詳しい人々がCNNに語ったところによれば、国家の諜報機関の長官らが添付資料をブリーフィングに含ませた理由は、米諜報員、議会の主だったメンバーやワシントンの職員の間で囁かれている自身にまつわる疑惑について、トランプ氏の認識を促す目的がある。
主だった諜報員らは、ロシアが民主党候補者、共和党候補者、双方に不都合となる情報を纏めていたが、ヒラリー・クリントンと民主党にダメージを与える情報のみを公開した事を示す添付書類を提示した。この添付書類はロシアによるハッキングへの、米諜報機関がまとめた公式な報告書の一部とはなっていないが、ブリーフィング内容を知る何人かの職員がCNNに語った内容によれば、モスクワがクリントン候補を妨害し、トランプ氏を支持していた事の証拠となると言われている。
2人の国家安全保障庁の職員によれば、2ページの添付書類は、選挙期間中、トランプ代理人とロシア政府との間に、絶えず情報交換がなされていた事についても言及している。
事情に詳しい人々によれば、トランプ陣営とロシアの間に交わされていたコミュニケーションと同じ類の疑惑が、昨年議会に対する機密ブリーフィングに於いても言及され、10月、当時の民主党指導者ハリー・レイドをしてFBIのコーミィ長官に対して「あなたが、ドナルド・トランプ、彼のトップ・アドバイザーたちと、あからさまにアメリカに敵対しているロシア政府との間の近しい絆と彼らの間の協調を示す爆弾情報を抱えているのは明らかです」とした手紙を書かせるに至っている。
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この疑惑についての真偽は、トランプ氏が明日の記者会見で否定するだろうし、いずれ明らかにされるだろうが、共和党、民主党だけでなく、アメリカの諜報機関であるCIAやFBIを侮辱し、NATOや同盟国に対しても罵詈雑言を浴びせてきたトランプ氏が、なぜロシアのヴラジミール・プーチン氏だけは称賛し、弁護をするのか、といった疑問はどうしても残る。
諜報活動に詳しいジョン・シンドラー氏は、トランプ氏とクレムリンの関係は「スパイ活動的な類いのものではなく、金銭絡みの類いである」とした上で、知られているよりも更に悪質なものだと断言する。
トランプ氏とクレムリンの金銭関係の疑惑について、ハーパー誌にも記事を書かれるスコット・ホートン、コロンビア大学講師は、「FBIのコーミィ長官は、トランプとロシアの繋がりについて、共和党ジョン・マケイン議員らからの再三にわたる捜査の要求を拒んできた」としながら、以下のように述べている。

FBI chief given dossier by John McCain alleging secret Trump-Russia contacts | US news | The Guardian

Scott Horton - The FT reports on the DNI report. Among the... | Facebook

合衆国国家情報局の報告が完全に見落としているのは、ファイナンシャル・タイムズが詳細にわたって踏み込んだ調査ののち報道した、約10年前、トランプによる7回目の破産後の2000年代、アメリカの主だった銀行から融資を断られた後の、トランプによるいくつもの大がかりな不動産プロジェクトの構造と歴史だ。ファイナンシャル・タイムズの暴露記事が明らかにしたのは、トランプがこれらの不動産プロジェクトを、プーチン政権に協力するロシア組織犯罪集団の大ボス、セミオン・モジレヴィッチによって率いられるロシアン・マフィアと結託して行ない、モジレヴィッチ派のマフィア統領を、そのプロジェクトの管理職に任命していた点だ。またこれらのプロジェクトへの資金は、ロシアから出ている。言葉を換えれば、ビジネスに失敗した後トランプは、ロシアからの薄黒い何百億にも上る資金によって救われ、事業の成功を醸し出していた事になる。トランプはロシアの駒なのだ。』

https://www.ft.com/content/ea52a678-9cfb-11e6-8324-be63473ce146

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機密情報の扱いを軽んじたヒラリー・クリントンは、email疑惑が災いして敗北をした。アメリカの諜報機関を侮辱し、ロシア・プーチン擁護を行なってみせたトランプにも、諜報機関への軽視がしっぺ返しとなって災いするのではないだろうか。