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歴史的大敗を控えたトランプ氏によるマケイン議員への冒涜

日曜夜の討論会で、相手女性からの同意を得ることなく、性的アプローチをとったことは無い」語ったトランプ氏ですが、ミス・アメリカ出場者など数人の女性が、トランプ氏によって無理やりキスをされたり、性的に触れられたとして名乗り出ています。今日だけで、これら訴えは7件に上っています。
 
 
 
これらの報道に対してトランプ氏は、特にニューヨーク・タイムズ紙の対して、訴訟を行なうと弁護士を通じて語っています。
 
また裁判所は、トランプ氏の弁護士に向けて、トランプ氏が13歳の少女を強姦したとされる訴訟の為の公聴会の日程を知らせました。
 
2005年に録音された女性への性暴力を容認するかのような発言に反発は高まり、ポール・ライアン下院議長は共に選挙活動を行なうことを中止しています。これに立腹したトランプ氏は、ライアン議長をについて「弱く、能率の上がらないポールライアン」と呼び、「裏切り者の共和党議員らからの支持はいらない」と宣言したり、いくつものツイートで彼からの距離を保つ共和党議員を罵倒しています。
 
また返す刀で、ジョン・マケイン議員について、「私はマケイン議員とは塹壕にも一緒に入りたくない」と冒涜を繰り返しています。
 
マケイン議員については去年「彼が英雄だと言われるのは、彼が捕虜になったからだ。私は捕虜にならない人物の方が好きだ」と語り、強い反発を受けたばかりですが、トランプ氏への支持率の低下に歯止めがかからず、歴史的大敗を来月に控えたトランプ氏は、行く先々のラリーで、「自分が大統領になった際にはメディアに対して大統領拒否権を行使する」など、ヒラリー・クリントンに対してだけではなく、共和党やメディアに対する冒涜の限りをつくしています。
 
女性だけの投票ではトランプ氏の大敗が決定的であるが、男性のみの投票ではトランプ氏が勝利するだろうという支持率表が提示されると、女性を含む多くのトランプ支持者は、「偉大な大統領誕生の為に、(女性の投票権が定められている)憲法の権利章典19条の廃棄も視野に入れるべきだ」と主張し始めました。
 
因みに、マケイン議員は海軍士官としてベトナム戦争に従軍しましたが、1967年、北ベトナム軍により拿捕され、拷問を受けながら5年間の捕虜生活を生き抜いた軍人です。一度、海軍大将であった父親への配慮と宣伝効果から、釈放される機会に恵まれましたが、戦友を残しての帰国を拒否し、そのまま戦友と共に捕虜生活を忍んだ人物です。
 
一方トランプ氏は、ベトナム戦争当時、テニスをすることに支障は出ないものの、兵役については「足首の欠陥」を理由に免れ、この間、ニューヨークで多くの女性と関係を結んでいた事がトランプ氏自身によって語られています。

 

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北ベトナム軍に捕らえられ、捕虜として拷問を生き抜いた1967年当時のジョン・マケイン議員と、兵役免除をされたドナルド・トランプ氏
 
当時、性的感染病に罹らずに、多くの女性と性的関係を結んだ事について、「個人的ベトナム戦争」と呼び、自身については「勇敢な兵士だったと思う」と述べています。
 
こうしたトランプ氏の履歴に対する反感は強く、比較としてマケイン議員の崇高な愛国心が引き合いに出されますが、今回のトランプ氏によるマケイン議員への再度の冒涜は、世論による自分への批判と、対照的なマケイン議員への尊敬が、「トランプ崩壊」の一因となっているようです。