オーランドのテロ直後にも、メディアの脚光を浴びたいトランプ氏

たった一日、悲劇的な惨状の最中でも、メディアの脚光を浴びたいのか、ドナルド・トランプ氏は、フロリダ州オーランド市で起きたテロとオバマ大統領との間に何か関連があるかのような発言をフォックス・テレビのインタビューで行ない、それを報道したワシントン・ポスト紙を『偽で不誠実なメディア』と呼び、信頼に値するメディアとして、トランプ氏のキャンペーンやラリーへの出入りを禁じました。
 
以下が、オバマ大統領に関するトランプ氏の発言を記したワシントン・ポストの記事です。

www.washingtonpost.com

 
-----

f:id:HKennedy:20160614121855j:plain

「良いですか。我々は、強くもなく、賢くもない、或いは何か別の考えのある人物によって導かれています。」
 
トランプは月曜朝のフォックス・テレビの長いインタビューで語りました。
 
「何か別の考えがあるのでしょうね。人々は信じられない思いです。人々はオバマ大統領が何故ああいった行動をとるのか、なぜ『過激イスラム教テロ』という言葉を使う事が出来ないのか、信じられないのです。何かが起こっているのでしょう。何か得体の知れない事が起こっているのでしょう。」
 
それと同じインタビューの最中、トランプはなぜ(オーランドでの)銃撃の悲劇の最中、オバマ大統領の辞任を求めているのか聞かれました。「彼には分っていないようです。或いは他の人の理解を超えてわかっているのかもしれません。(わかっていて止めるつもりがないのかもしれません。) いずれにせよ、受け入れられる事ではありません。」
 
-----
 
トランプ氏の発言を読む限り、ワシントン・ポスト紙の表題の通り、『トランプ氏は、オバマ大統領とオーランドを関連付けているように見える』と言えます。
 
トランプ氏は、このワシントン・ポスト紙の記事を以て「偽で不誠実なメディア」と呼び、自身の選挙ラリーへの立ち入りを不許可にしましたが、これはトランプ氏の常套手段となった、自身への批判的なメディアの『報道の自由の侵害』であり、これに対してワシントン・ポスト紙だけでなく、CNNやAPなども一斉に批判を強めています。

http:// http://money.cnn.com/2016/06/13/media/donald-trump-washington-post-credentials/index.html

 
また、オーランドのテロを受けて、トランプ氏は「私が大統領となった際には、アメリカ、ヨーロッパや同盟国へのテロを起こした歴史のある地域からの移民を、これらの脅威を終結させる方法を理解するまで停止させます。」とスピーチをしましたが、オーランドのテロは、アフガニスタンから30年以上前に移民してきた両親のもとに生まれたアメリカ人のイスラム教徒によって起こされています。
 
オバマ大統領の『銃規制』も、トランプ氏による『移民の一時停止』も、オーランドで起きたテロを防ぐことは出来なかったと見るほうが正確なのですが、どうやらトランプ氏はそれを弁えていないだけでなく、6万5千人のシリア難民を受け入れようとしているヒラリー・クリントンを批判しています。
 
ところが、ヒラリー・クリントンの主張している6万5千人のシリア難民受け入れ政策は、「緊急に、身元確認の手段を導入して、真に危機に直面している人々を選びたい」とした上で、アメリカは多くの宗教的迫害を受けているキリスト教徒らの少数民族や、酷い暴行を受けてきたヤディジ人の女性のような人々を受け入れる必要がある」と述べたものです。

Hillary Clinton: U.S. Should Accept 65,000 Syrian Refugees - Washington Wire - WSJ

 
ただ単に「アメリカに対する過激派によるテロが起こされた地区からの移民」として、シリアやイラクなどからのキリスト教徒やヤディジ人らの受け入れさえ禁止するとなれば、トランプ氏は地上軍の派遣を否定しているのですから、民族浄化を放置する事となります。
 
トランプ氏には、脅威がどこにあるのかという知恵もなく、緊急時に対策を立てて多くを纏めていく経験もなく、戦略も対策もありません。また死に直面している人々に対する思いやりもありません。
 
ただ何らかの爆弾発言をして、メディアの脚光を浴びたいという自己愛しか無いようです。