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マッカーサー発言の誤解と保守派の「内ゲバ」

アメリカの政治事情 日本の歴史、政治

私は、日本の愛国保守派の多くに「歴史の事実」と受け入れられている知識が、実は「歴史の事実」と呼べるものではなく、「日本人であることに誇りを感じられる」事を目的とした、いわば『目的を持った歴史認識』であること、そして残念ながらこの『歴史認識』の中には、歴史の事実と一致しないものまで含まれてあることを主張して参りました。

このような態度は、一部の保守派の方々には、「保守派の分裂」或いは「内ゲバ」を招くものとして、大変懸念されているようです。

 

何について言っているかと申しますと、「マッカーサー元帥が『日本が戦争に行った主な原因はセキュリティーの為であった』と明言したとされる公聴会での発言は、日本の一部保守派の方々の仰る通り、日本の『自衛戦争』を意味するものではない」という私の主張について再度申し上げております。

 

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ある方が、このようなの主張は「保守派の分裂・内ゲバを招く」と懸念をなさっていたのですが、この懸念を示された方は、「➀同時に冷静に検証する必要があると思います」と仰りながら、「②保守の内ゲバが起きているような気配。こっちの方が心配」と懸念を吐露され、「③慰安婦問題については、根気強い説得 が、そして韓国や中国のデタラメさ、真理より権謀術数の民族だと知らしめることが肝要」とも主張されています。

 

まず、「冷静に検証をする必要」性については、私は完全に同意を致します。実は、以前にも申し上げた通り、私はこの議会発言の元の記録に辿り着いておりませ ん。

産経新聞の記事によれば、『世界中のメディアが聴聞会の動向に注目し、事前から大々的に報じた』と書かれてありますが、世界中のメディアどころか、これを報じているのは日本の一部メディアだけです。ここから、「このような発言がなされていない」という短絡的な結論をつけるつもりはありません。そうではなく、もしこの発言がなされていながら注目を浴びていないとすれば、これは日本側が解釈をしているような、特別に注目を払うべき『爆弾発言』ではないからだと思われます。

 

また、冷静さをもって検証をすれば、「物資に窮していた」「多方面からの経済制裁を受けていた」「国内に1,000万人から1,200万人の失業者を抱える恐れがあった」「他地域には天然資源や物資があった」というこれらの事実の為に、日本の行動が『自衛戦を戦った』事になるなら、現在の北朝鮮が日本の国土に軍事侵略をした場合、北朝鮮が自衛戦を戦い、経済制裁を行なっている日本を含む国際社会が「侵略戦争」を行なっている事になります。ところが果たして、このような認識は国際社会でなされているでしょうか?

 

冷静な検証には常識的な判断も必要だと思われますが、軍事攻撃を受けない状態のまま他国の領土への攻撃を開始すれば、どんなに国家の存命が危機に瀕した状態であっても、「自衛戦」とは見なされません。「経済制裁」は「経済制裁」であって、「侵略」や「先制攻撃」とは見なされないのです。


今日、日本をはじめとする西側諸国は、先ほども述べた通り、北朝鮮を始めイランやロシアに経済制裁を加えていますが、これらの国とて経済制裁によって圧迫された国内の経済を盾に、他国へ軍事占領をして「自衛戦」を主張する事はありません。

 

ですからここからも、マッカーサー元帥の発言は、「日本の戦争は自衛戦であった」と訳されるべき趣旨ではないことが明らかです。

 

また、②「保守の内ゲバが起きているような気配。こっちの方が心配」については、③の韓国や中国を、「デタラメさ、真理より権謀術数の民族だ」と言い切ってまで、①の「冷静な検証」、いわゆる『歴史の史実』に忠実であろうとする姿勢と相反する主張であると思えます。

 

私は、「デタラメ」や「真理より権謀術数」を主張するのが中国人(民族?)及び、韓国人(民族)の特徴だとは全く考えておりません。残念ながら、そのよう な「デタラメ」や「権謀術数」はアメリカ人、ウガンダ人、サウジ・アラビア人、タイ人にも見られるでしょう。但しそのような、「己の都合の良いように事実 を歪曲する主張」を批判するならば、同じ物差しは自分たちにも向けられるべきです。

 

ですから私は、「事実とは思われない認識が、事実であるかのように広まっていく」様子こそ懸念を致します。勿論、内ゲバを起こそうとは考えてはおりません が、反響や反対を恐れて日本の保守派が「デタラメで真理より権謀術数の民族」と堕ちていくさまを静観する程、「反日」ではありません。

 

このような「事実に基づかない認識」は、正されないまま国内に蔓延り、体外的な発信にまでつながれば、「デタラメで真理より権謀術数を選ぶ民族」として評判を落とすのは、現在の日本人です。日本の名誉を気遣われる方々こそ、これらの「デタラメ」を正されるべきだと思います。