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オバマ大統領からの原爆謝罪を断った日本政府の判断

Wikileaksによって暴露された情報に、2009年11月、オバマ大統領が広島を訪問し、原爆投下について謝罪したいとの申し出がアメリカ政府からなされ、日本政府によって、『時期尚早』という回答がなされたようです。

これに対して、実際に返答の窓口となった(らしい)薮中外務次官が批判の的となっているようですが、この時の日本政府の対応は、二つの点から見て正しい判断であったと思われます。

 

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まず第一に、オバマ大統領の謝罪によって期待されるのは『核のない世界』ですが、実際に世論からプレッシャーを受け、反核を余儀なくされるのは米国と同盟国です。北朝鮮や中国などは世論そのものがありませんから、彼らの核の脅威に晒されている日本の地理的条件から考えれば、アメリカに核軍縮をされ、日本の自衛力も下がれば、結果的に日本が更なる脅威に脅かされる事となりますし、核兵器を否定する事で日本の核所有は絶望的になるでしょう。

 

第二には、オバマ大統領の政治手腕を見た時に、自分以前の歴代大統領の犯した過ち、自分が大統領になる以前のアメリカの歴史を否定する事で、アメリカの世界に於ける役割を変えたい狙いがあるようです。

それは完全自由主義派(リバタリアン)にとっては『世界の警察としての役割を終える』事ですが、オバマにとっては、『世界の富を独り占めしてきた歴史を反省し、米国の帝国主義を終わらせる』事です。どちらもアメリカの不介入主義をもたらしますが、アメリカの不介入は、中国がアメリカの同盟国であるフィリピンの領海に人口島を建設しても介入せず、ISISによってシリアやイラクの街が制圧されても介入しない為に、却って地域の不安定化を招いているのが現実です。

勿論、尖閣諸島に中国が侵略をしても軍事介入はしないでしょう。アメリカに世界ではタス役割を変えられて困るのは、日本を含めた同盟国です。

 

オバマ大統領は、アメリカの国力が弱まり、強いアメリカでなくなる方が良いと考えています。オバマ大統領のスピーチには、何度も「私はどうしたら良いか知って いる」という言葉と、自信が聞き取れます。就任早々、「我々は間違いを犯した」とイスラム教徒らに謝罪をしましたが、オバマ大統領自身の自画自賛とは裏腹に、現在中東は更なる混乱を極め、危機に陥ってています。

 

この謝罪拒否は、謝罪のもたらす政治的目的を見極めた、日本として良い判断であったと思います。尤も、良い判断がしばしそうであるように、国民から感謝でもって受け止められてはいないようですが…