トランプ支持者との議論 (2) 彼らは何者なのか…

多くの熱狂的トランプ支持者と議論をしていて感じることは、事実関係に興味を示さず、理論が通じない点です。

 

「聞こえの良いスローガンの為に大統領を選んでしまった苦い経験は、2008年の選挙以降、味わった筈だ」、「トランプの掲げるスローガンは、オバマの掲 げたスローガンと同じくらい中身がない」、「トランプの掲げる政策は、民主党のものと同じではないか」などと警告されますが、

「違いは、トランプ氏の場合は、アメリカを愛している事だ」という、判断のしようがない『愛国』を言い、明らかな疑念を追い払ってしまいます。

 

もう一つ、トランプ氏が支持を得ている理由は、ヒラリー・クリントン候補に対する不満をトランプ氏が解決をしてくれるという期待があります。

トランプ氏は、他の候補者に対しても、ヒラリー候補に対しても酷い侮蔑の言葉を浴びせかけますが、自身が大統領となれば、ヒラリーを起訴すると約束しています。勿論、大統領は検察ではありませんから、そのような権限はありません。

 

ヒラリー・クリントン候補に対して、他の候補者と比較して、最も辛辣な言葉を浴びせる事によって、トランプ陣営は「ヒラリークリントンに対して厳しい処罰 を与える事が出来るのは、トランプ氏しかいない」と主張し、「ヒラリー・クリントンか、トランプか」という二者選択しか無いように見せかけています。

 

その為に、マルコ・ルビオ議員やテッド・クルーズ議員など、共和党議員によって政治の腐敗したかのような『GOP(共和党)陰謀説』が流され、トランプ氏 のビジネスの成功を強調する事で、「アメリカを再び偉大な国とするのは、トランプ氏かいない」という印象操作をしています。

 

討論となれば、トランプ氏は、必ず相手に対する侮蔑や挑発を繰り返します。今までに繰り返された対戦相手に対する侮蔑は、

「マルコ・ルビオは汗をかく」、
「テッド・クルーズは嘘をつく」、
「ベン・カーソンは幼児愛好者のようだ」、
「ジェブ・ブッシュはつまらない」
「クリス・クリスティーは太り過ぎだ」など、政策とは全く無関係な個人攻撃です。ジョン・ケイシックに対しては、「私は金持ちだ。あんたの話なんか聞く必要はない」とまで言い放っています。

 

対戦相手が感情的になって罵り合いとなれば、トランプ氏以上に相手を侮辱する事は、良識ある他候補者にとっては、ふつう憚られることでしょう。それでも 25日のルビオ氏によるトランプ氏への攻撃は、今までトランプ氏に言われ放題であった他候補の支持者にとって、見ていて気持ちの良いものだったようです。

 

トランプ支持者も、トランプ氏に倣って、議論に負けるとき、相手の感情を悪くする罵りや、個人攻撃を行なう事があります。

トランプ氏の強さ(?)を強調した写真の数々を貼り付けて、事足れりであるかのような投稿は、まだ良識的な方でしょう。

非現実的で、実現不可能な愛国スローガンを繰り返し、反対者がなぜ反対しているのか、聞き取ろうとする事を全くしないという点が、トランプ支持者の特徴であるようです。

 

この心理は『愛国』のスローガンが基になっている為、少しでもそれを疑う事は愛国ではないという意識が働くものだと思われます。

ここに、宗教指導者に対して信者が抱くような忠誠心が見て取れます。

 

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写真には、「トランプ支持者と議論する時に感じる絶望感」とキャプションがされています。