真のイスラム教と『穏健』

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誰が「イスラム教(徒)」かという問題を考えるには、イスラム教の二大派閥であるシーア派とスンニ派の関係を見るべきだと思います。世界の全イスラム教徒 の85%から90%を占めると言われているこの二大派閥は、お互いのことをイスラム教を冒涜する『異端者』であると呼んでいます。では、残りの15%から 20%のイスラム教徒なら、この二大派閥も『真のイスラム教徒』として認めるかと言えば、この少数派の集合も『異端者』であると呼ばれています。

 

どの宗派も、自分の宗派(派罰)以外は『異端』であると主張するのですから、世界の全てのイスラム教徒は、他の誰かにとってはイスラム教の異端という事に なります。トルコがISISに対して「イスラム教を冒涜する異端者」と呼んでも、トルコはイランやイラクに多いシーア派にとっては異端となるでしょうし、 同じスンニ派であっても、その世俗主義を問われ、ISISやアルカイダから見れば完全な異端でしょう。

 

アラブ社会に於けるイスラム教徒の考えによれば、非アラブ人であるトルコ人は、真のイスラム教徒ではありません。同じように、ウイグルのイスラム教徒も、カザクフスタンのイスラム教徒も、真のイスラム教徒ではありません。

 

ですからこの点から考えても、「誰が」「何を」「誰に対して」言っているかを判断の基準とするべきではありません。判断の基準はコーランの教えと、彼らの預言者の戒めに従っているかとするべきです。

 

(このような議論は、誰が共産主義者かという議論と似ています。中国共産党にしてみればソ連は真の共産党ではなく、ソ連共産党にしてみますと中国の共産党 も本物ではありませんでした。勿論、中ソの共産党にしてみれば、ヴェトナムやカンボジアの共産党も本物ではないでしょう。)

 

また、ISISや過激派やテロリストなどをイスラム教ではないと否定する事で『穏健派』をこちらに引き入れようという案は、オバマ大統領やヒラリー・クリ ントン元国務長官のようなリベラル派が既に行なっています。ところが『穏健派』とは誰を指すのでしょう。 本当に『穏健』であるかないかを知るには、以下 の質問がなされるべきだと思います。

 

「多神教徒は殺されるべきですか?」
「背教徒は殺されるべきですか?」
「同性愛好者は殺されるべきですか?」
「姦淫を犯したものは殺されるべきですか?」
「イスラムの預言者を冒涜した人間は殺されるべきですか?」

 

これらの質問全てに「いいえ」と答えられたら、そのイスラム教徒は本当に「穏健」です。但し、コーランや尤も受け入れられているハディースに記されている基本的掟に対して背く彼(女)は、『本物の穏健派』であっても、『本物のイスラム教徒』ではあり得ません。

 

結論を言えば、イスラムの教えに忠実であろうとすれば、穏健ではあり得ません。

 

勿論、本物の『穏健派』は、ごく少数ながら存在します。但しオバマ大統領やクリントン元国務長官のように「ISISはイスラム教徒ではない」、「テ ロとイスラム教とは関係がない」等という主張はしません。却ってISISのような過激派こそ、イスラムの教えを忠実に実行しようとするグループであり、イ スラム主義者も暴力に訴えないものの、女性や異教徒、背教徒の人権を侵害している事を強く主張しています。

 

本物の『穏健派』は、「イスラム教の中に毒がある」ことを主張し、世界の指導者やメディアが、イスラム教の毒を正しく直視することを要求しています。

 

以下のクラリオン・プロジェクトのビデオには、本物の『穏健派』によって作成されています。女性が打ち叩かれる場面がありますが、過激派の割合、イスラム 主義者の目的など、「イスラム教の中の毒を直視してください」と懇願する彼らの主張こそ、耳を傾けるべきだと思います。

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