北朝鮮から学んだイラン

ロイターの報道によれば、北朝鮮は、核実験の中止には、米国との平和条約締結と米韓による合同軍事演習の停止が必要となると主張をしていますが、オバマ政権のアントニー・ブリンケン国務次官は、対話の条件にはまず完全な非核化が必要だと述べています。

 

 

記者会見の中でブリンケン国務副長官は、「北朝鮮はイランの例に学ぶべきだ」と述べましたが、イランこそ北朝鮮の暴挙から学び、『どのみち核開発を止められないなら、国際社会の監視の中で開発をさせるべきだ』というオバマ政権からの譲歩を引き出したと言えます。

 

「今朝ガルッチ大使が署名した、北朝鮮とのおおよその合意について一言述べたいと思います。これはアメリカにとって良い合意であります。北朝鮮はその核施設を凍結し、解体することを約束しました。核兵器の拡散のスピードを遅める事で、全世界はより平和でいられます。アメリカと国際社会の捜査員は、北朝鮮が契約を守るように北を監視します。」

f:id:HKennedy:20160217093430j:plain

 

この声明は、当時のビル・クリントン大統領の発表したものです。

 

この合意に背き、北朝鮮は"秘密裏に"核開発を続けてきました。それでも米国は北朝鮮に対して融和政策を取り続けました。

 

ここから学んだのがイランです。

 

ブリンケン次官は、まるでイランが核開発を行わない契約を守るかのように自信を持って発言していますが、直接イランとの交渉を進めたウェンディ―・シャーマン国務次官の説明を聞く限り、「国際社会の目前で結ばれた合意をイランが破棄するとは考えられない」という説明に終始するばかりで、結局、イランの誠意に期待をしているだけです。

 

しかもシャーマン次官こそ、北朝鮮特使を務め、アメリカの対北朝鮮政策を担い、米朝核枠組み合意を取り付けた人物です。

f:id:HKennedy:20160217095304j:plain

 

Wendy Sherman - Wikipedia, the free encyclopedia

www.msnbc.com

NBCニュースはシャーマン次官に、イランによる合意順守の意思をインタビューしていますが、それ以前に、北朝鮮とに対する核開発の監視が失敗に終わり、枠組みの合意が反故された事について、その意見を聞くべきでしょう。

 

同じ人物が、二つのならず者国家の誠意に信頼して、効力のない合意を結び、彼らに対する制裁を解除し、結果的に核開発を容認しようとしていることに、国際社会は厳しい目を向けるべきかもしれません。