トランプ大統領・イスラム主義国からの入国禁止令と移民政策による混乱と不信

金曜日夜ドナルド大統領が署名し、すぐさま発動された移民・難民によるアメリカ入国に関する大統領特別指令は、土曜から世界各地で大きな混乱と批判を呼んでいる。 Amid protests and confusion, Trump defends executive order: ‘This is not a Muslim ban’…

ケベックで起きた白人至上主義者によるイスラム教寺院への襲撃

ケベックのイスラム教寺院で起きた痛ましい虐殺事件は、外国人嫌い、反イスラム主義、反フェミニズム主義で、白人至上主義者である、アレクサンドル・ビソネットが犯人であり、イスラム教徒が犠牲者である。事件の現場となったこのイスラム教寺院の玄関には…

トランプ大統領就任一週間: トランプ支持者たちの見る「別の現実」

「わが仏尊し」という格言があるが、同じようなものに「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」もある。仏か袈裟かが問題なのではなく、それが「わが仏」なのか、あるいは「その坊主が憎い坊主なのか」が、対象が尊ばれるか、或いは憎まれるかの判断基準になるようだ。…

なぜヒラリーの民主党は敗退したか

トランプ氏が大統領選に勝利した原因は、トランプ支持者の熱意にはない。 トランプの選挙ラリーに行ってみたという日本人が「トランプ氏への熱気は、凄まじい。あの熱気を見て、トランプ氏勝利を確信した」と意見するが、『熱気』という、主観を通してしか測…

反日大統領トランプによる『TPP脱退』と、客観的な分析や証拠に反してトランプに心酔する日本人ナショナリストの奇怪

どこの国でも、ナショナリストたちは、自国を美化する神話には興味を示すが、自国へ深刻に影響を及ぼす現実の安全保障や経済にはあまり関心を持たない。彼らにとって守るべきは『名誉』や、「他者に何と言われるか」であり、国の平和や近代民主主義、自由主…

平成天皇の譲位

83歳になられた今上天皇が、高齢を理由に公務への差し障りがあるとして、譲位の願いを述べられている。憲法に定められ、また、ご自分の義務感から、歴代の天皇に勝る公務の量をこなしてこられた平成の明仁天皇に対する国としての配慮は、天皇ご本人がご自身…

女性大行進とトランプの奇妙な共通点

トランプ新大統領の就任式から一夜明けた21日、昨日のトランプ大統領就任式を見ようと駆け付けた群衆を遥かに上回る数の女性たちが、首都のワシントンDCやシカゴ、ロサンゼルス、ニューヨーク、タラハシーなど全米各地でトランプ大統領に反対するマーチを行…

トランプ新大統領: 『最も恐ろしい』就任演説

ドナルド・トランプ新大統領の就任演説は、一言で言えば「アメリカを第一に」というメッセージにまとめられる。 Donald Trump’s full inauguration speech transcript, annotated - The Washington Post このメッセージは、他国によって侵略され、長年にわた…

『ボルトン提言』の重要性---日本メディアはトランプ政治を見抜け

『ジョン・ボルトン元米国連大使は17日付のウォールストリート・ジャーナル紙に寄稿し「米軍の台湾駐留によって東アジアの軍事力を強化できる」と述べ、在沖縄米軍の台湾への一部移転を提案した。ボルトン氏は強硬派として知られ、トランプ次期政権での国…

ロシア工作員が笛を吹き、保守派が躍る---スタニスラフ・レフチェンコの証言(2)

昨今の一部保守派に見られるプーチン・ロシアへの期待感や親近感は、ヴラジミール・プーチンという独裁者の醸し出すイメージに操作されているだけで、ロシアの実態を無視した非論理的な感情論である。 ロシアは、近代化された中国の軍に対して立ち向かえるよ…

スタニスラフ・レフチェンコの証言---KGB・日本活動の実情

1979年米国に亡命した後、1982年には米国議会で日本におけるKGBのスパイ活動を暴露したスタニスラフ・レフチェンコの書いた「On The Wrong Side」を読んでいる。 レフチェンコはアメリカに亡命した後、ロシア国内での死刑判決を受けているが、KGBが彼の米国…

ドナルド・トランプというロシアの駒

2016年の大統領選挙へのロシアの介入については、CIAとFBI、DNIやNSAなどが報告をしているが、トランプ次期大統領はこれらの報告の信ぴょう性を疑い、ロシアへの弁護を繰り返してきた。ここに来て、9日午後、「オバマ大統領とトランプ氏へのブリーフィングに…

パレスチナという国家は必要か

パレスチナという国家がなぜ必要なのかについては、殆ど議論されていない。かつての独立国であり、現在中国共産党によって民族・文化浄化の危機に瀕しているチベットや、何世紀もに渡って独立を叫んできたクルドという国家ですら存在しない今日、なぜ迫害さ…

アンジェイ・コズロウスキー教授に聞く、対イスラエル非難決議とユダヤ人入植 (2)

AK: 次に、宗教的な面から見ていきますが、宗教的なユダヤ人にとっては、この地は神からユダヤ人に与えられた土地です。聖書の時代には、現在論争になっている「東エルサレム」や「ヨルダン川西岸地区」などが、当時の殆どのユダヤ人が住んでいた土地であり…

アンジェイ・コズロウスキー教授に聞く、対イスラエル非難決議とユダヤ人入植 (1)

国連安全保障理事会による対イスラエル入植非難決議2334号に対しての考えを、オックスフォード大学出身でワルシャワ大学の教授であるポーランド人学者アンジェイ・コズロウスキー博士に伺った。コズロウスキー博士は、イスラエル問題への専門的権威者ではな…

日本だけが誤解をされているのか (稲田朋美防衛大臣による靖国神社参拝)

複数の方から、稲田朋美防衛大臣による靖国神社参拝へのアメリカ・メディアの報道について聞かれた。 稲田大臣の参拝については、アジア問題専門家であり、日本の安倍首相についても肯定的に書かれるマイケル・オースリン氏が「稲田大臣の靖国参拝は、安倍首…

国際法と国連憲章に違反する、安保理による『対イスラエル入植非難決議2334号』

先週末に可決された国連安全保障理事会におけるイスラエルに対する非難決議2334号は、1967年の6日間戦争でイスラエルが勝ち取った土地に対するイスラエル人の入植そのものが国際法違反であると主張している。更に、イスラエル側の入植が『二国間解決案』や『…

プーチン露大統領訪日と、国連安全保障理事会対イスラエル非難決議に見る安倍外交の失態

国連安全保障理事会は、先週金曜、イスラエルのヨルダン川西岸地区入植を非難する決議を行なった。 イスラエルのネタヤフ首相は、そもそもこの国連安全保障理事会決議の背後には、任期切れの迫ったオバマ大統領の意向があった事を指摘している。アメリカは拒…

ドイツ、クリスマス・マーケットを襲ったイスラム教テロ

月曜夜、クリスマスの買い物をする客でにぎわうベルリンで、中世からの恒例となっているクリスマス・マーケットの人込みの人込みを目指し、トラックが突っ込み、12人が死亡し、約50人が負傷した。ドイツ当局をこれをテロと断定し、トラックの中に残されてい…

在トルコ露大使の暗殺と、事件の政治利用

トルコに駐在していたロシアのアンドレイ・カルロフ大使が、 シリアにおけるロシアの軍事行動を非難するトルコの機動隊に所属 する警察官によって暗殺された。ロシア、トルコ両国とも、 これをテロと断定している。ウォール・ストリート・ ジャーナル紙の報…

日本の右派が抱える危機(2) 各国の極右ナショナリストに近づくプーチン・ロシア

さて、『日本の保守派が抱える危機(1)』の冒頭にあげたジョシュア・ブレイクニー氏は、ホロコーストを否定しているだけではなく、9・11テロをアメリカによる自作自演と主張されている。典型的な『陰謀論者』である。それだけではない。彼は、旧ゾヴィエト時…

日本の右派が抱える危機(1) ホロコースト否定論者と南京否定論者

二年前、私は独自のラジオ番組を持つジョシュア・ブレイクニーというジャーナリストから、フェイスブックの機能を通してメッセージを頂いた。 「こんにちは。私はカナダ在住のイギリス人ジャーナリストです。私は自分のラジオ番組を持っていて、あなたをゲス…

アレッポに聞く、ロシアは約束を守るか

プーチン大統領の訪日を機に、ロシアが果たして信頼に値するか、交渉での取り決めを守るかの議論がなされているようだ。今日も北方領土問題が解決しないのは、アメリカの責任であるという声も何故かある。 「ロシア国民の多くが北方領土返還に反対している中…

ヒラリーよりもプーチンへの好感度を増す共和党支持者---WSJ

ウクライナ不法占拠から始まって、シリアへのロシア軍派遣、アメリカ大統領選挙に影響を与える事を目的とした、民主党と共和党への大胆なハッキング、シリア・アレッポにおける連日連夜に渡った大規模な空爆による一般市民への虐殺などを考えれば、2012年、…

東アレッポの陥落

アサド大統領の下、シリア政府軍による反政府軍拠点『東アレッポ』への包囲戦は、アレッポの陥落と、今も続く市民への虐殺で終局を迎えたようだ。 以下はナショナル・レビュー誌の報道である。 Russia Wins Again -- Aleppo Falls | National Review -------…

「日本 死ね」は、テロではない

先日、「なぜ日本は海外メディアに誤解されて報道されるのか」といった趣旨の記事を見かけた。この記事は、海外の日本に関する報道の基本に、日本に対する人種差別があると示唆していたが、全て単純に人種差別、戦前から今に続く日本に対する敵視などに原因…

レックス・ティラーソン国務長官指名---議会は対決姿勢を強めよ

ドナルド・トランプ氏は、国務長官にレックス・ティラーソン氏を選んだようだ。この選択については、共和党議員の中にも懐疑的な声が多い。上院がこの指名を承認するかは不明だ。 http://www.nytimes.com/2016/12/12/us/politics/rex-tillerson-secretary-of…

ロシアによるアメリカ民主党システム・ハッキングの究極的目的

ロシアによるハッキングの動機に関するCIAとFBIの報告について、The Hillが記事を書いている。 US intelligence split on motive for Russian election interference | TheHill ---------- CIAとFBIは、ロシアによる大統領選挙の干渉に関して、議会に対して…

ロシアによるハッキングと、レックス・ティラーソン(エクソン会長)国務長官登用への懸念

2012年の大統領討論に於いて、当時二期目の当選を狙うオバマ大統領は、共和党からの対候補者であるミット・ロムニー元マサチューセッツ州知事の「ロシアはアメリカの安全保障に対する一番の脅威である」と主張した事に対し、「80年代の政策だ」とあざ嗤った…

「トランプ氏の言葉を、文字通り受け取らず真剣に受け取れ」というナンセンス

トランプ氏の選挙中の公約から始まって現在に至るまで、トランプ氏ほど、「既成の政治家とは違い、分かり易い言葉で、そのままをハッキリ語ってくれる」と評価を受けながら、実際には彼の真意が全くの不明である次期大統領もいない。メディアや批判者らは、…