日本の歴史、政治
何人かの方々から北朝鮮の齎す脅威についてのご質問を受けた。諜報活動の専門家に言わせれば、残念なことにアメリカには北朝鮮に対する諜報網は無く、核戦争に至らなくても、韓国と日本は共に通常兵器での戦火による被害を被る距離にある。 Why North Korea …
世界の悲劇と言われている過去の出来事の、その壮絶さを図る測りに、被害者の数の大きさが取り沙汰される。一概に『虐殺』と言われても、被害者の数は複数(最小は二人)から何百万人にまで登り、その悲劇がやはり数の多さで測られるのも、ある意味当然だろう。…
最近私は、知日派のアメリカ人と議論を交わすことが多い。 勿論、アメリカ人と言っても様々な考えがあり、ナショナリストや保守派から始まって、左翼、リベラル派まであるのだが、一致しているのは、「日本の評判は、中韓の流すヘイトスピーチやプロパガンダ…
カリフォルニア州グレンデール市に設置された慰安婦像撤去を巡る裁判が、グレンデール近郊に住む日本人によって起こされたのは記憶に久しい。この裁判は現地の裁判所で一審、二審とも原告側の訴えが退けられているが、この判決を受け、原告側は先月、連邦最…
最近の事だが、ホロコースト否認者として有名な英国の歴史家、デイビッド・アーヴィングの起こした裁判を扱った『The Denial』という映画を鑑賞した。これはアーヴィングが、自分自身を「反ユダヤ主義であり、歴史の事実を歪曲している嘘つき」と呼んだアメ…
以前も書いたが、ナショナリズムとは、自国を美化する神話を含んだ国家意識と共に、国民を別の集団に反対してまとめる主義を指す。ナショナリズムは、米国、日本、ロシア、韓国など、多くの国に存在し、その主張には、他国のナショナリストには共感し得ない…
「日本政府は慰安婦像を合意の精神への違反だと考える。しかし政府の管轄外にある市民団体の行動に対する日本によるハイレベルの応酬は、モグラ塚から山を作るようなものだ。極東地域におけるアメリカの同盟国同士の協力関係が重要である時に、日韓関係を危…
学校法人「森友学園」が運営し、教育勅語の唱和や「愛国心と誇りを育て」る教育を幼稚園児に施すことで知られる『塚本幼稚園』が、保護者に宛てて「邪(よこしま)な考えを持った(名前は日本人なのですが)在日韓国人である・支那人であるそれらを先導する…
人間には、自分の聞きたい話だけを聞き、自分にとって都合の悪い話は全く無視するか、全く別の解釈を加える傾向があるのかもしれない。あるいは、自分の好むストーリーを語ってくれる語り部だけを集め、好みの証言集だけを聞き、満足する傾向もあるのかもし…
ナショナリストと呼ばれる事に抵抗を感じ、「私はナショナリストではなく、愛国者です」と主張する方が多くいるが、ここでは主観や『自称』ではなく、客観的な定義の上で、違いを述べたいと思う。 ナショナリズムとパトリオティズムの違いについて、多くの人…
どこの国でも、ナショナリストたちは、自国を美化する神話には興味を示すが、自国へ深刻に影響を及ぼす現実の安全保障や経済にはあまり関心を持たない。彼らにとって守るべきは『名誉』や、「他者に何と言われるか」であり、国の平和や近代民主主義、自由主…
83歳になられた今上天皇が、高齢を理由に公務への差し障りがあるとして、譲位の願いを述べられている。憲法に定められ、また、ご自分の義務感から、歴代の天皇に勝る公務の量をこなしてこられた平成の明仁天皇に対する国としての配慮は、天皇ご本人がご自身…
昨今の一部保守派に見られるプーチン・ロシアへの期待感や親近感は、ヴラジミール・プーチンという独裁者の醸し出すイメージに操作されているだけで、ロシアの実態を無視した非論理的な感情論である。 ロシアは、近代化された中国の軍に対して立ち向かえるよ…
1979年米国に亡命した後、1982年には米国議会で日本におけるKGBのスパイ活動を暴露したスタニスラフ・レフチェンコの書いた「On The Wrong Side」を読んでいる。 レフチェンコはアメリカに亡命した後、ロシア国内での死刑判決を受けているが、KGBが彼の米国…
複数の方から、稲田朋美防衛大臣による靖国神社参拝へのアメリカ・メディアの報道について聞かれた。 稲田大臣の参拝については、アジア問題専門家であり、日本の安倍首相についても肯定的に書かれるマイケル・オースリン氏が「稲田大臣の靖国参拝は、安倍首…
国連安全保障理事会は、先週金曜、イスラエルのヨルダン川西岸地区入植を非難する決議を行なった。 イスラエルのネタヤフ首相は、そもそもこの国連安全保障理事会決議の背後には、任期切れの迫ったオバマ大統領の意向があった事を指摘している。アメリカは拒…
さて、『日本の保守派が抱える危機(1)』の冒頭にあげたジョシュア・ブレイクニー氏は、ホロコーストを否定しているだけではなく、9・11テロをアメリカによる自作自演と主張されている。典型的な『陰謀論者』である。それだけではない。彼は、旧ゾヴィエト時…
二年前、私は独自のラジオ番組を持つジョシュア・ブレイクニーというジャーナリストから、フェイスブックの機能を通してメッセージを頂いた。 「こんにちは。私はカナダ在住のイギリス人ジャーナリストです。私は自分のラジオ番組を持っていて、あなたをゲス…
先日、「なぜ日本は海外メディアに誤解されて報道されるのか」といった趣旨の記事を見かけた。この記事は、海外の日本に関する報道の基本に、日本に対する人種差別があると示唆していたが、全て単純に人種差別、戦前から今に続く日本に対する敵視などに原因…
以前、マイケル・オースリン氏の書かれた安倍首相に関する記事をご紹介した事がある。 オースリン氏は、元イェール大学助教授であり、現在は保守派シンクタンクである「アメリカン・エンタープライズ・インスティテュート」の常勤研究員、ウォール・ストリー…
先月始めの11月2日、ヒラリー・クリントン元国務長官が、ワシントンDCのピザ・レストランにおいて「マネー・ローンダリング」から始まり「子供相手の性犯罪」に関与している、というニュースが流れた。これは意図的に捏造された偽ニュースであり、社会的責任…
以前も書いたが、私は、日本軍による『南京30万人大虐殺』や『南京40万人大虐殺』などは、荒唐無稽なプロパガンダであると考える。 ところがこの『30万人説』や『40万人説』に対する反発として、これらを否定する為に、『虐殺は起こらなかった説』や『(虐殺…
馬渕睦夫氏「我々が持っていた伝統的なというか因習的と言ってもいいんですが、そういったアメリカ観を変えなきゃいけないっていうか、アメリカ自身の正体を見るということでもあるんですが、そうしなければならないだろうと。それはどういうことかと言いま…
国旗掲揚や国歌斉唱について、私個人は賛成しております。日本の国旗や国歌だけではなく、外国のものに対しても、礼儀として敬意を払います。では国旗掲揚・国家斉唱が『憲法』によって義務付けられるべきか、という点において、これには反対を致します。 法…
自民党の新憲法改正草案と自民党圧勝を書いたナショナル・レビュー誌による『ファシズムに逆戻りする日本』という記事に対して、アジア・タイムズが『日本保守派ロビィ・日本会議---心配する必要があるのか』という記事を掲載しています。 Japan’s conservat…
先日は、アメリカ保守メディアであるナショナル・レビュー誌の、『ファシズムに逆戻りする日本』という記事をご紹介しました。 日本の憲法改正に関係して、アメリカの保守派メディアでは、その他にもブルームバーグ誌などが、同じ「天賦人権の否定」を危惧し…
ナショナル・レビュー誌が『ファシズムに逆戻りする日本』という記事を掲載しましたので、これについて、意見を述べたいと思います。 なお、私はこのナショナル・レビュー誌の記事の全てに同意をしているわけではありませんが、大筋、このような『ひどい誤解…
米国の保守派メディアが、こぞってオバマ大統領の広島訪問と、そのメッセージを批判する記事を掲載した事は、以前書いた通りです。 この広島訪問に対する日米の温度差があることは、多くの指摘にあるようですが、私は米国保守派の批判や懸念は、理に適ってい…
「私たちはこれを政治問題化したくないんです」 靖国神社権宮司にお会いし、お話をお伺いした時に、そうおっしゃった事を覚えています。国を守る為に戦地に赴かれて亡くなられたこと、『英霊』の方々にもご家族がいらっしゃったこと、人としての人生があった…
日本でドナルド・トランプ氏がどのように報道されているかはあまり存じませんでしたが、どうやら誤解があるように感じます。 5月9日のこのzakzakの記事は、トランプ氏が過去4回破産をした事と、又それから立ち直った事に注目し、「不死鳥のように復活するの…